梅雨入りしたので、連日雨予報ですね。
そんな雨天時に有効とされるテント設営方法の1つに「過保護張り」と呼ばれる方法があります。
テントをタープで覆ってしまおうという発想です。
「雨天時には過保護張りが一番!」なんて論調は以前から見かけてはいたんですが、自分はこの考えに否定的なんです。
今日は過保護張りがどれだけ雨に有効なのかを検証してみましょう。
そんな雨天時に有効とされるテント設営方法の1つに「過保護張り」と呼ばれる方法があります。
テントをタープで覆ってしまおうという発想です。
「雨天時には過保護張りが一番!」なんて論調は以前から見かけてはいたんですが、自分はこの考えに否定的なんです。
今日は過保護張りがどれだけ雨に有効なのかを検証してみましょう。
先ず論より証拠、過保護張りで設営してみましょう。
過保護張りをするためにはテントを覆えるくらい大きなタープが必要です。
雨に強いとは言えないけれど検証の為なのでそこは気にせずT/C素材となりますが、自分が持っている中で一番大きなタープ、tent-Mark DESIGNS 焚き火タープTCレクタを選びました。
テントはタープ内に張ることを考慮すると全高が低くてあまり大きくないテント、Nordisk Faxe2を選んでみました。
過保護張りをするためにはテントを覆えるくらい大きなタープが必要です。
雨に強いとは言えないけれど検証の為なのでそこは気にせずT/C素材となりますが、自分が持っている中で一番大きなタープ、tent-Mark DESIGNS 焚き火タープTCレクタを選びました。
テントはタープ内に張ることを考慮すると全高が低くてあまり大きくないテント、Nordisk Faxe2を選んでみました。
とにかく設営してみたらこんな感じ。

よし!
完全にテント上をタープで覆ってますね。
これならテントが直接雨に当たらない!やっぱり有効じゃないか!
そう思うかもしれません。
でも本当にそうでしょうか?

よし!
完全にテント上をタープで覆ってますね。
これならテントが直接雨に当たらない!やっぱり有効じゃないか!
そう思うかもしれません。
でも本当にそうでしょうか?
正面から見てみましょう。

タープ設営用ポールの内側にテントは間違いなく張られています。
でもこれで本当に雨に濡れずに済むと思います?
真上から降る雨には確かに有効だと思います。
でも実際には必ず横からの吹き込みがあります。
普段、傘をさしても足下どころか腰下くらいまではだいたい吹き込んで濡れていますよね?

タープ設営用ポールの内側にテントは間違いなく張られています。
でもこれで本当に雨に濡れずに済むと思います?
真上から降る雨には確かに有効だと思います。
でも実際には必ず横からの吹き込みがあります。
普段、傘をさしても足下どころか腰下くらいまではだいたい吹き込んで濡れていますよね?
上のタープ・テントの組み合わせなら、ほぼ無風状態でもこのくらいまでは吹き込みがあるはずです。

風が強ければもっと上の方まで濡れてしまうのは間違いありません。
もちろんタープが無ければずぶ濡れ、タープが有ればシットリ濡れている、そのくらいの差はあるでしょう。
でもどちらにしても後日乾かさなくても大丈夫って事は無いでしょう。
ポリエステルやナイロンなどの化繊だって濡れたまま放っておけばカビます。
カビを防ぐためには、自宅に戻ってから乾かさなきゃいけません。
むしろ過保護張りのためのタープも乾かさないとならないので、干す物が増えるわけです。

風が強ければもっと上の方まで濡れてしまうのは間違いありません。
もちろんタープが無ければずぶ濡れ、タープが有ればシットリ濡れている、そのくらいの差はあるでしょう。
でもどちらにしても後日乾かさなくても大丈夫って事は無いでしょう。
ポリエステルやナイロンなどの化繊だって濡れたまま放っておけばカビます。
カビを防ぐためには、自宅に戻ってから乾かさなきゃいけません。
むしろ過保護張りのためのタープも乾かさないとならないので、干す物が増えるわけです。
吹き込みを防ぐためにはタープをもっと低く張るという対策が考えられますが、そうするとタープ下での快適性が落ちます。
雨の中、テントから出てもずっと中腰でいなくちゃならなくなるわけです。
それって辛すぎません?
雨の中、テントから出てもずっと中腰でいなくちゃならなくなるわけです。
それって辛すぎません?
あるいは両端のポールを外してヘキサタープのように張って角度を狭めることによって吹き込みを防ぐのも手ですが、完全に覆うのが難しくなるんですよ。
これでもタープは420x480cmの大きなタープで、テントは横幅325cmで比較的小さなものなんですけどね・・・
過保護張りをするために小さなテントを選んで快適性を落とすようだったら本末転倒なんじゃないでしょうか?
狭くて低い窮屈なテントならほぼ完璧に雨から守れると思いますが、そんな窮屈な思いをしてまで雨からテントを守らなくちゃいけないの?
これでもタープは420x480cmの大きなタープで、テントは横幅325cmで比較的小さなものなんですけどね・・・
過保護張りをするために小さなテントを選んで快適性を落とすようだったら本末転倒なんじゃないでしょうか?
狭くて低い窮屈なテントならほぼ完璧に雨から守れると思いますが、そんな窮屈な思いをしてまで雨からテントを守らなくちゃいけないの?
そんな窮屈なテントでは嫌だと思ったら、やはりそれなりの大きさのテントを選ぶしかないけれど、そうすると天井くらいしか雨は防げず壁面はほぼずぶ濡れになるんじゃないでしょうか?
天井のみを雨から守る意味って何でしょうか?
雨漏りを防ぐため?
雨漏りを防ぐという観点ではもちろん雨が直撃するよりも、タープが上からの雨は完全に防ぐ過保護張りの方が優位なのは間違いありません。
でも雨漏りしないような生地や縫製のしっかりしたテントならば、元々が雨漏りの可能性は低いはずです。
雨漏りを防ぐため?
雨漏りを防ぐという観点ではもちろん雨が直撃するよりも、タープが上からの雨は完全に防ぐ過保護張りの方が優位なのは間違いありません。
でも雨漏りしないような生地や縫製のしっかりしたテントならば、元々が雨漏りの可能性は低いはずです。
だったら何で過保護張りってするんでしょう?
もちろん雨漏り対策以外にも、過保護張りのメリットはあります。
・設営撤収時に作業する人が濡れにくい。
・結露を防ぐ効果がある。
でもテントの設営撤収には濡れにくくとも、タープの設営撤収では濡れると思うんですよね・・・
結露に関してはかなり効果が見込めます。
雨対策ではなく、結露対策ならば納得です。
ただ自分のように結露しにくいテントを使っていると、それもあまり意味は無いんですけどね・・・
・設営撤収時に作業する人が濡れにくい。
・結露を防ぐ効果がある。
でもテントの設営撤収には濡れにくくとも、タープの設営撤収では濡れると思うんですよね・・・
結露に関してはかなり効果が見込めます。
雨対策ではなく、結露対策ならば納得です。
ただ自分のように結露しにくいテントを使っていると、それもあまり意味は無いんですけどね・・・
と言うのが、自分が過保護張りに否定的な理由です。
実際には雨の日の実証を行っていないので、効果の違いは想像の域を出ていません。
でも雨の日でも設営がしやすくて通気性も良いロッジシェルターを使ってしまうと、十分快適にテント内だけで過ごせるのでこれ以上の検証をする気が起きないのです。

だって雨が降っていてもこうやってフレーム組んでフライシートをかけちゃえば、後は中で作業できるからほとんど濡れずに済んじゃうんですよ!

でも雨の日でも設営がしやすくて通気性も良いロッジシェルターを使ってしまうと、十分快適にテント内だけで過ごせるのでこれ以上の検証をする気が起きないのです。

だって雨が降っていてもこうやってフレーム組んでフライシートをかけちゃえば、後は中で作業できるからほとんど濡れずに済んじゃうんですよ!

過保護張りとロッジシェルターを比べてみると
過保護張り | ロッジシェルター | |
設営撤収の簡便性 | タープとテントの2つを張るので手間がかかる | 数あるテントの中でも屈指の簡単さ |
設営撤収時の雨濡れ | タープ設営時のみ少し濡れる | 比較的濡れない方だが、タープ設営よりは濡れる |
居住性 | 過保護張り向けの小さなテントでは窮屈 | 悠々と立ち上がれて広くて快適 |
雨漏りの危険性 | 2重の天井でほぼあり得ない | シームテープが劣化してなければほぼ問題無し |
帰宅後の乾燥しやすさ | タープとテント2つだと少し手間 | 幕体が大きいので少し手間 |
居住性でロッジシェルターが圧勝!
他はまぁ極端な差はつかない感じですかね?
あれ?
雨天で最強のロッジシェルターだからこの結果だけど、他のテントだと・・・
過保護張りってそこそこ有効性有りますね!(汗
散々否定的意見を述べておいてなんですが、こうやって改めて検討するとそこそこ意味があるようです。
雨天用にわざわざ過保護張りのセットを揃えるならば、ロッジシェルターを勧めますが、既に持っているテントでどうにか雨でも快適に過ごしたいと思うなら有効なのかもしれませんね。
何より小さなテントの方が好都合なソロキャンパーならばロッジシェルターは無意味で、むしろ過保護張りしかあり得ないのかもしれません。
はい!ごめんなさい!!
宗旨替えします!!!
1〜2人ならば小さめテントで過保護張り、2〜4人ならばロッジシェルターが今後の雨天お勧めにしようかと思います。(苦笑
ただ居住性を犠牲にしていないような大き目テントでしたら、相変わらず過保護張りの効果は小さいと思うのでお勧めはしません。
それぞれの環境や好みで、最適と思われる組み合わせを考えてみて下さい。
雨天でも快適で楽しいキャンプを過ごせるよう、この記事が参考になれば幸いです。