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シエラデザインのマウンテンパーカー

昨日、少し触れたのでちょっと季節外れな気もしますがシエラデザインのマウンテンパーカーを紹介します。
昨日も解説しましたが、メーカーのシエラデザイン(SIERRA DESIGNS)はアメリカの自然保護団体シエラクラブ(SIERRA CLUB)とは関係の無いアウトドア用品メーカーです。
このメーカーが1968年に販売開始したアウトドアウェアがマウンテンパーカーです。
コットンを横糸にナイロンを縦糸に配して織った素材は、雨が降ってもコットンが吸水・膨張して目が詰まることにより防水性を高めるとされています。
その配合率60:40からロクヨンと称されています。
1975年から日本でも正式販売され爆発的人気を呼びました。
マウンテンパーカー略してマウンパの愛称で呼ばれています。
現在でも日本では高い人気を維持しており、日本ではアウトドアウェアの定番商品と言われています。
さて、お気づきでしょうか?
くどいくらいに「日本では」と表現していることに。
そうなんです! 本国アメリカでは日本ほどの爆発的人気とはならず80年代には既に製造・販売中止となってしまったのです。
アウトドアウェアとしてポリコットンの混紡生地は機能性に劣り、ゴアテックスに代表される機能性化繊生地に駆逐されてしまったようです。
合理性を重んじるアメリカ人としては、機能性の劣るアウトドアウェアは売れにくかったのでしょうね。
それでも日本ではアウトドア目的よりもむしろタウンウェアとして人気を持続しているのが実情です。
そんなニーズを当て込んで、アメリカ本国では再販していないけれど日本限定で製造販売を再開して今に至るわけです。

[シエラデザインズ] ORIGINAL MOUNTAIN PARKA 7910 米国製60/40 ロクヨンクロス

アメリカ本国のシエラデザインのサイトを見ても相変わらず、ロクヨンのマウンテンパーカーはラインナップに有りません。

今回、自分がアップした画像のマウンテンパーカーはシエラデザインのライセンスを受け、日本のカジュアルウェアショップのライトオンが企画・販売したものです。
ライセンスが切れたのか、現在は製造していないようで在庫を販売しているショップが一部あるのみのようです→こちら
原型モデルとは相違点があります。
・ショート丈(最近はmade in USAでもショート丈モデルがあります)
・背中の大判ポケットが無い
・ウェストのドローコードが省略
・袖口の調整部がマジックテープではなくボタン
・メインポケットの脇にハンドウォーマーがある
他にも細かいディテールに違いがあります
そして何よりも中国製!
made in USAに拘る方からは評判がよろしくないようです。
よく聞くのが「安っぽい」「味が無い」「品質が悪い」
なるほどなるほど・・・
でもですね
先ほども言ったようにアメリカ本国では既に販売中止して再開もしていないのですよ。
実はシエラデザインは開業当初の工場を随分前に閉鎖しており、現在は自前での衣料工場は所有していないはずです。
(資料が見つからないので、曖昧な記憶です)
当時の型紙を使っているなどシルエットは基本的に同じだと思いますが、素材まで当時と同じものではないはずです。
完全なオリジナルとは言い難いと思います。
更に言ってしまえば、創業者は経営権を手放しており、社名は変わっていませんが経営理念も何も違った別物の会社となっているのが実情です。
中国とアメリカという違いはあれどOEM商品という意味ではどっちもどっちでは無いかと思っています。
もちろん高価なmade in USAモデルが劣っているとか悪い商品だとかいう意味ではありません。
実際に生地を触り比べてみるとmade in USAモデルの方がやや厚めでコシがあるように感じます。
でもそれが服の品質の良し悪しの全てではありませんよね?
薄くてしなやかな方が動きやすいという側面もあります、アウトドアウェアなら動きやすい方が良いと思いません?
じゃぁ何で中国製の方が一方的に劣るという評価なのか?
多分に思い込みで補正されているんじゃ無いかと思います。
その人それぞれの好みで着ているのですから、もちろん思い入れのある服を纏う事は素敵なことです。
でも格別思い入れの無い方には無意味な事なので、偏見の無い状態で選んだ方が良いと思ってこの記事は書いています。
もちろんその上でmade in USAモデルを選ぶのも全く問題ありません。
自分も価格が同じならmade in USAモデルを選ぶと思います。
しかし中国製の方が圧倒的に安く、しかも自分好みのショート丈でハンドウォーマーも使いやすかったので自分は中華製を選んだわけです。
正式にライセンスは得ているので法律的にも問題は無いわけですし。
実は自分も昔にmade in USAのマウンパを着ていた時代があります。
マウンテンパーカーはシエラデザインのロクヨンだと周囲が言うので、高価なウェアだしきっと良いものだろうと深く考えずに購入しました。
しかしいざ着てみると、大柄なアメリカ人に向けた型でロング丈のせいか、ポケットが下の方になるため腕の短い自分には使いづらかったりしました。
先に述べてるように防水性もお話しにならないレベルです、間違えても登山など本格的なアウトドアでは使い物にならないとすぐに思いました。
だけども無理して買った高価なマウンパですから、ボロボロになるまで街着として着まくりました。
頻繁に来ていると愛着が湧いてきたし、街着としては問題もありません。
街でアウトドアテイストを感じるのはこのくらいのローテクがちょうど良いのですよね。
モンベルのハードシエルとしては最高峰のアルパインサーマシェルも持っていますが、街中では大袈裟過ぎるというか浮くというか・・・
まぁそんなわけで製造国は意識していませんが、シエラデザインのマウンパをタウンウェアとして着続けているのです。
色々書き連ねましたが、自分は次もまたシエラデザインのマウンパを買うのだろうと思います
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