
このブログは基本はレクリエーションキャンプを主体にしているのですが、ワークマンのウェア紹介時にちょっとトレッキング・ハイキング向けウェアも紹介していました。
そちらでトレッキング用のウェアをまとめて欲しいというリクエストがあり、それに応えてみようと思いこの記事はまとめています。
実際にワークマンに行ってみると、同じような服が何種類もあってどれを選んで良いのか、自分も最初は戸惑いました。
ウェブ上で情報を調べてみても個別の評価ばかりで、上から下まで一式揃えるというような情報は少ない印象です。
いや、一式揃えた紹介もいくつか見ましたが、ちょっと自分的には満足いく情報が無くて・・・
失礼ながら「本当にこれで山に登る気あるの?」「これ何のコスプレ?」って姿をいくつか見受けました。
もちろん中にはとても参考になる実践的な記事もたくさんあるのですが、それらは一式揃えるという感じではなかったもので・・・
なのでワークマンで揃えるトレッキング・ハイキング用ウェアとしてまとめてみようと思ったわけです。
正直に言ってトレッキングに関して自分はズブのド初心者です。
詳しい方から見るとおかしなところもあると思うので、変な箇所はバンバン指摘して下さい。
また、そんな初心者なので紹介するのは春〜秋にかけての低山ハイク向けです。
各人の体力や季節などにもよりますが、日帰りから1泊2日くらいの行程で標高1000m以下くらいが一つの目安かなと思います。
本格的な縦走や冬山登山を自分自身でも経験していませんし、これからも体験することは無いでしょう。
なのでそうしたシチュエーションは想定していませんので、ご注意ください。
登山は登っているときはエネルギーを大きく消費して体温も大きく上昇します。
しかし休憩中は急激に体温が下がるので、体温変化が激しいのです。
そこに市街地よりも過酷な自然=風・雨・雪、更には標高変化に伴う気温変化という外的要因が重なります。
放っておくと過剰な体温変化による体調不良を引き起こし、行動不能に陥ることも珍しくありません。
そうしたトラブルを、身に着ける服によって防ごうとして発達したのが、現代の登山用ウェアです。
最高の素材を用いることにより、快適な行動がとれるようにしっかりと考えられているわけです。
代表的な素材としてGore-Texなどがよく知られていると思います。
でもそうした素材は高額なので、どうしても登山専用の服は高額になってしまいます。
しかし低山ハイクなどならばそこまでの高機能・高性能は必要無いのでは?という考え方もあります。
そんな考え方にワークマンの服はピッタリ合致したわけです。
作業服で培った技術を応用して、そこそこの機能・性能でも、低山ハイクくらいの環境変化なら耐えられるというわけです。
ただベースとなっているのはあくまで作業服レベルの技術なのです。
どうしても登山専用のメーカーに比べれば技術は劣りますし、登山洋品としてのノウハウもまだまだ不足しています。
何よりワークマンの開発陣は登山経験が少ないようで、各ウェア毎に必要とされる機能を勘違いしているふしがあります。
どうもイメージのみで、有名ブランドの上っ面だけを真似ているような気がするのです。
でもその真似が結果的に上手くいってる時もあるし、その勘違いがユニークな製品作りに繋がっている時もあるでしょう。
有名ブランドの半額どころか数分の一の価格の商品ばかりです。
足りない性能差は、着る人の我慢や努力で補えると思います。
(そのためには厳しい山には登らないようにしましょう)
ただ初心者が最初からワークマンの服だけを着ていると、登山ウェアはそういうものと勘違いしたままになる可能性もあります。
そうした誤解を生まないためには、本来目指すべき指標も知っていた方が良いと思います。
そのために、高額だけど機能性に優れた登山専門メーカー(通称「山専」と呼ばれます)の定番商品も併せて紹介しておきます。
また。ワークマンと同様に、本来は登山専用ではなかったり機能性は少々劣ったりするけれど、安価でそこそこ使える商品もチープブランドとして比較検討用に紹介しておきます。
上から下までワークマンで揃えずとも、好きなように組み合わせると良いと思います。
それにワークマンは必ず在庫があるとは限らないので、目的の商品が無かった場合は同じような格安=チープブランドで代替するのも良いと思います。
ご自身の嗜好や予算と併せてご検討下さい。
と、考えて記事をまとめ出したらちょっと情報量が多くなり過ぎました。
そこで大まかに分類して、記事を分けてみようと思います。
登山ウェアは何層かのレイヤリング=重ね着が基本。
雨が降り出したり寒くなってきたら着る、暑くなってきたら脱ぐということです。
一層目=ベースレイヤ 肌面からの汗を素早く吸って拡散することにより、汗冷えによる体温低下を防ぐ。
二層目=ミドルレイヤー 身体から発した熱を閉じ込める保温性を優先し、通気性を確保して汗・湿気の発散も担う。
三層目=アウターレイヤー 外からの風や雨や雪を防ぐ。
この分け方が登山用品の世界では一般的で、ほとんどの情報サイトで、このように紹介されています。
なので今回の紹介生地もこの3つに分けました。
ファイントラックは5レイヤリングを提唱していて、実はこの考え方の方が有効なんじゃないかと自分は思うのですが・・・
そんなに広く浸透はしていないので、ここでは3レイヤリングに落とし込んで紹介していきます。
オールシーズン、ベースレイヤーは着っぱなし。
温度によってミドルレイヤーを着たり脱いだり。
雨や風によってアウターレイヤを着たり脱いだり。
もちろんベースレイヤーやアウターレイヤーも保温性を重視したものもありますし、アウターレイヤーも汗が篭らないよう透湿性が求められます。
ただそれぞれ基本的な目的は違うのだとご理解下さい。
ちなみにこのレイヤリングは一般的に上半身の服に関してです。
下半身すなわちズボンの類は三層に分けたりせずに独立して紹介している方が多いようです。
ただ自分はあえてズボンの類もこのレイヤリングに無理矢理あてはめて紹介してみます。
それはおかしいとお思いの方がいらっしゃいましたら、適切な分け方をご教示いただければ変更を検討したいと思います。
また自分はできる限り具体的な商品を紹介しておきますが、ワークマンは似たような商品が多数あり季節=気温などにより適切な選択が変わる可能性が高いです。
また年ごとにモデルチェンジをしている事が多く、すぐに廃盤になって入手出来ないものも多いのです。
なのでこの記事を読まれる方がご自身の判断で選択・購入することが望ましいと思います。
そんな判断の際に気をつけて欲しいことをいくつか書いておきます。
大事なのは
・汗をどう処理するか?
登山用ウェアは汗の処理が全てと言っても過言でないほど汗の処理に腐心しています。
乾かす・逃すなど方法はいくつかありますが、これが登山服の最重要課題です!
・軽さ
自力で高所に登っていく登山は、重力との戦いでもあります
少しでも軽くしておくことにより、体力の有効活用に繋がります。
この2点をどう捉えるているかでその服の評価が決まると言っても良いでしょう。
あとはその服の役割によって動きやすさや、風を防ぐなどなどの機能が加わるわけです。
そうした機能は大切ですが、汗と軽さを軽んじた服は登山では使い物にならないのです。
そうやってそれぞれの服をよく見ると何と無くわかってくると思います。
例えば
・基本的に素材はニット(綿)を避ける
汗を溜め込んでしまうニットは登山に向きません。
・保温性はあまり追求しない
季節にもよりますが秋冬ものは保温性を優先するあまり、汗が逃げず、重くなる傾向にあります。
保温性はレイヤリング(重ね着)で解消したいので上着などは、保温性はあまり追求しない方が良いです。
そもそも登山は動きっぱなしなので嫌でも暑くなります。
とまぁこんな感じです。
ワークマンにはオートバイや釣り向けの服も多いのですが、これらはあまり汗をかかない身体を動かさないので、汗や重さを気にしなくても良いのです。
宣伝文句はとても魅力的に見えても、実は登山には全く不向きな商品になるわけです。
高額な素材を使えないワークマンの服はどうしても重くなる傾向にありますが、無駄に重い服も多い印象です。
過剰な装飾や防寒によって重くなっている服は選ばないように気をつけてください。
あっ!
それと自分はあえて靴に関しては紹介しません。
靴(とザック)は専門店でアドバイスを受けてから選んだ方が良いです。
足の形や使用目的によって選ばないと、痛い目に合います。
これだけは、生半可な情報で決めずに実際に試し履きをして購入されることをお勧めします。
序文が長くなってしまいましたが、皆さんが上手に良い商品を入手して楽しいハイキング・トレッキングが出来ることを願っています。