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ノルディスクの純正ペグ

自分はアルフェイムやファクシー、過去にはスーと複数のノルディスクのテントを使ってきました。
複数使うくらいですからノルディスクの製品は好きなのです。
ですが・・・
ペグに関しては、どうしようもなく酷いと思っています。
購入時に付属する純正品もそうですが、オプションとして別に購入する商品もです。
それらを紹介してみます。
先ずアルフェイムに付属するペグ。
お世辞にも高級感ある上質な見た目とは言い難い。
でもまぁ付属品のペグはそんなものかと納得。

そして、見てのとおりとても数が多い。
アルフェイム19.6だと全部で28本もあります。
アルフェイムはペグダウンする箇所が多いので、それは仕方ないのです。
ペグダウンしないと自立しないワンポールタイプはペグの保持力が重要と考えるのでしょう。
なのでこのペグは長いのでしょう。

実測で27.5cmはゆうにあります。
そしてこのペグはスチール素材です。
なのでとても重い!
重さは実測で1本107.8g

(写真は個体差による誤差を考慮して4本乗せて計測しています)
ちなみに鍛造スチールのエリッゼステーク28cmは189.5g
エリステよりはまだ良いけど、やはりかなり重い。
28本全部だと3017g
ペグだけで3kg超えですよ!!
でもまぁこれが重さに見合った、質実剛健なペグならばまだ許す。
それがこのザマですよ!!!
頑丈な岩にぶち当たったとか、風速10mに耐えてとかそんなのじゃありません。
一番上は比較用のマトモなペグ。
真ん中がガイロープに足を引っ掛けて、歪んだペグ。
一番下は、ペグハンマーを忘れた時に適当な石で打ち付けたら歪んでしまったペグ。
どちらも、それほど力任せに強引にという程では無かったのに簡単に歪んでしまいました。
付属品にそんな高性能は期待していませんが、見た目が安っぽく重く、そして剛性・耐久性にも乏しいのではあんまりです。
見た目はショボくても構わないから、せめて中華製のスチールソリッド鍛造ペグくらいのしっかりしたペグにして欲しいです。
これじゃ使い物にならないと思ったけど、ノルディスクで揃えたいと思って購入したのが、中空アルミのピンペグ。
これは軽いです!
実測で1本19.7g
(写真は個体差による誤差を考慮して4本乗せて計測しています)
付属のスチールVペグと違ってデザインも良いし、これならアルフェイムによく似合うだろう!
と喜び勇んで使ったら・・・
簡単にフック部が曲がってしまいました・・・
下は比較用の正常なペグです。
地質が少し硬くて、強めにハンマーで叩くとこうなります。
打ち込み時の打撃力にペグが耐えられずに変形して上部U字がだんだん閉まってくるんです。

よほど緩い地質でないと使い物にならないので、これも2回使って諦めました。

後にFaxeを中古で購入して付いてきた純正ペグを見て納得。
あのまま使い続けていたらこんな風になっちゃうんですね。
返しのU字部だけでなく、ペグの軸も曲がっている。
Y字ペグはもっと酷い、曲がるだけでなくペグ先も潰れてる。
まぁ前のオーナーの使い方にも問題があったのかもしれませんが、だからと言ってこれは無いですよね〜
あえて野暮な事を言いますが、アルフェイムにしろファクシーにしろ決して安価なテントではありません。
そこそこ高額なテントに付いてくる付属品がこれでは本体に対する信頼だって揺らぎます。
じゃぁオプションとして、別売の製品を買えば良いのか?
これも微妙です。
まともに買うと6本でなんと6000円以上する超高級品です!
ペグとしての性能は高い。
軽いけれど強度も高く、同じアルミ素材でも先に紹介したFAXE付属品とは段違いに強いです!
でも・・・
あれ?
DACのロゴが読めます。
ちなみに以前から自分が持っているDACのJ-Stakeペグがこちら

フックにガイロープが結ばれていないだけで、後は全く同じものです!?

このダイニーマの2.0mmを結べば、全く同じものになります。

ちなみにDAC社はペグやポールを各メーカーに卸すのみで、エンドユーザー向けに直接販売はしていません。

なので購入するには各テントメーカーから購入するようになるわけで、テントメーカーによって価格はバラバラです。

たぶん一番安いのはプロモンテ

プロモンテ(PuroMonte) アルミカラーペグ10本セット オレンジ OGK3105SET

プロモンテ(PuroMonte) アルミカラーペグ10本セット オレンジ OGK3105SET
ノルディスクだと1本あたり約1000円、それがプロモンテだと200円以下!?

ペグ自体は全く同じ物が5倍ですよっ!!
これで喜んで買う人がいると思います?
とは言っても、ガイロープが結ばれている以外にも違いはあります。
それはケース。
ジッパーのタブとかが、もう無駄に異様に凝っているんです。

いや・・・
本当にこの情熱をペグ本体に向けてくれよ(苦笑

でもこの細部のこだわりがノルディスクだし、だからノルディスクファンが後をたたないんですよね〜

ちなみに重さは実測で1本11.9g

(写真は個体差による誤差を考慮して4本乗せて計測しています)

ガイロープで1gほど重くなっています。

DAC J-Stakeペグで詳しく説明していますが、このペグはとても良いペグです。
卸値はそんな高価なペグじゃないのだろうから、最初からこれを付属品として付けてくれよ・・・
*同社の軽量テント=Telemark LWシリーズはこのDAC Vペグが付属されているようです。

ついでにもう1つ別売のペグを紹介しておきましょう。

チタンペグです。

これ普通に買ったらとんでもない超高級品ですよ!

NORDISK(ノルディスク) アウトドア キャンプ V型ペグ チタン製 2本セット 165mm/9g 【日本正規品】 119036
こちらはケースも無いので、本当にペグのみの価格です。
もう普通に考えたら笑うしかありませんよね。
重さは実測で9.7g
9gと表記されていますが、結ばれたガイロープ分が重くなっています。
先ほど紹介したアルミVペグが11.9gでしたので、2.2gほど軽くなっています。
でもわずか2g軽量化するためにここまで高額なペグを買う必要がありますかね〜?
アルミ素材のDACのVペグよりは強度がありそうですが、スチール鍛造ペグのエリステのように岩をも砕くほどの強度ではないように思います。
さすがにこれだけ高額なペグを岩にガンガン打ちつけたりの強度テストは自分には怖くて出来ないので、あくまで推測です。
もちろん軽量性を優先しつつ強度もそこそこというバランスを目指した製品なんだとは思いますが、うぅ〜ん微妙な強度だと思います。
このペグだってノルディスクが作っているわけではなく、どこかの会社のOEMのはずです。
とは言え、ペグ本体にnordiskのロゴも入っていますし、骨の髄までノルディスクファンだと自負される方はどうぞ!
私は遠慮させていただきます(苦笑

*同社の超軽量テント=Telemark ULWシリーズはこのチタンVペグが付属されているようです。

さて、最後にもう1つ付属品ペグを
ユドゥンに付いてくるピンペグです。
自分的にはスノーピーク純正ジュラルミンピンペグが大変使い勝手が良いので、ノルディスクのピンペグに揃えられたら嬉しいなと思って中古で入手したものです。
しかしスノーピークのジュラルミンピンペグのように軽く刺さっていかないし、強度も全然足りない。

おそらくペグ先の鋭さと、ペグの素材が弱いので打突の力が真っ直ぐ伝わっていかないのだと思うのです。
素材がスチールなので重量もあります。
1本49.4g
(写真は個体差による誤差を考慮して4本乗せて計測しています)
けっきょくこのペグもお蔵入りです。
こんなにノルディスクのペグを持っているのに、現在主力として使えているのはDACのVペグのみ!?

好きなブランドだけに、付属品の品質向上は切に願います・・・

と、この記事ではネガティブな事を書き連ねましたが、シチュエーションによっては、とても有効なペグがあると最近は実感しています。
ことの始まりは、冬にスウィートグラスへ行く時に、雪用のペグをどうしようかと検討した事がきっかけです。
定評があるのはMSRのブリザードステイク
しかしこんな高額なペグをアルフェイムに使おうと14本以上揃えようと思うと、1万円以上かかってしまうっ!?
厳冬期登山のベースキャンプなら安全をお金で買うのは普通です。
でも管理人常駐で高規格キャンプ場でも屈指のホスピタリティを誇るスウィートグラスでそこまでの危険を想定すべきかでしょうか・・・?
となれば強度低下は覚悟して安価な中華製でも十分なのでは?
要は新雪でも保持力を保てるように幅が広くて長いペグなら、強度はそこそこでも良いだろう・・・
ん?
そんなペグを既に持ってなかったっけ?
・・・
あぁっ!
そうです!!
ノルディスクの純正スチールVペグです!!!

幅2cm

長さも27cm以上あります!
強度は無くても新雪ならば問題無いでしょう!!
カチンコチンに凍ってる雪なら鍛造スチールペグで良いし、フカフカの新雪だったらこれで対応できるんじゃないでしょうか?
と言うわけで、わざわざ新雪用のペグは購入せずに、このスチールVペグを持って行くことにしました。
しかしスウィートグラスでは暖冬のおかげで新雪どころか雪自体がほとんど積もっておらず地面は凍って凍土と化していたので鍛造スチールペグでないと歯が立ちませんでした。
なので、スチールVペグは試すことはできませんでした。
でも新雪に限らず柔らか過ぎる地質の矢板城の湯温泉キャンプ場などには、このペグは有効じゃないかとそれ以来考えていたのです。
先日、その矢板城の湯キャンプ場に梅雨時ですが行ったので試してみました!
去年ほどでは無いけれど、相変わらずとても柔らかい地質でした。
オープンタープなどにはクロス打ちでペグダウン!
先述したようにアルフェイムは全部でペグが28本もあるので、2本ずつペグダウンしても不足することなく使えました。
幸か不幸か今年は強風が吹くことが無かったので、検証としては強風に強いと断言は出来ません。
でも自分でガイロープを強く引っ張っても、ペグが抜ける事なくしっかりと張られていました。
鍛造ペグと比べてかなりの保持力だと思います。
昔の自分同様に、弱さや重さを嫌ってこの純正スチールVペグを手放す人は多いようで、フリマサイトやリサイクルショップでペグのみよく見かけます。
でも環境によっては十分に有効なペグですので、残しておいても良いと思いますよ。
だからと言ってわざわざ買い求めるほどのペグでは無いと思いますが・・・(苦笑
じゃぁ強風時や軟弱地盤に何がお勧めかと言うと・・・
こちらの記事を参照下さい→リンク
各メーカー色々な工夫を凝らし、その用途に合わせて実用的な商品を開発しています。
やはりノルディスクには大いなる奮起を望みたいと思います。
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