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対応力最強?万能なキツツキペグ

現在のペグ事情として一般的にオートキャンプならばソリッドステークに代表される鍛造スチール系のペグがお勧めされる事が多いと思います。

スノーピーク(snow peak) ペグ ソリッドステーク 20 R-102
スノーピーク(snow peak) ペグ ソリッドステーク 20 R-102
テントに最初に付属されるプラペグやピンペグですと、河原などの固い地面には打ち込めず難儀することが多いのですが、鍛造スチールペグですと岩をも砕く頑強さでガンガン打ち込めるからです。

しかし、一番ポピュラーな30cmで1本あたり実測179.4gとけっこうな重さなのでその重さを嫌う人もいます。

(写真は個体差による誤差を考慮して4本乗せて計測しています)
そんな重さを改善した、チタン合金を素材にしたペグが最近は人気あります。

Soomloom ペグ チタン製 固定ロープ付き テント用 タープ用30㎝ 2本/4本/6本/8本セット (30㎝2本セットケース付けない)

自分が所有しているSoomloom製30cmで1本あたり実測68.5g
同サイズのソリステの半分以下です!

では重さも克服したこのチタンペグが万能かと言えば、そうとは限りません。
鍛造スチールペグと共通の欠点ですが、これらのペグは抜けやすいのです。
締まった土などでは全く問題になりませんが、フカフカ芝サイトの柔らかい土などで風に煽られたりすると簡単に抜けてしまうことがあります。
その対策として40cmや50cmの長いペグを勧める方もいますが、自分の経験では土質が途中で変わらない限り長いペグを使っても柔らかい土質ですと抜けやすいのは変わりません。
途中から硬い地質に到達すればそこから固定力が上がり抜けにくくなるのですが、硬い地質層の数cmで持ち堪えてるだけなんで、やはり強風が吹いたら抜けやすい傾向にはあります。

なので長いペグを使うよりは固定力の強いV・Y字断面のペグを使った方が抜けにくさは向上します。
以前に自分が先ず紹介したのはモンベルのアルミVペグ27です。

幅の広いVペグで長さも27cmあるので抜けにくさはかなりのものですが、これ1本でどんな土質にも使える万能ペグではありません。
柔らかいアルミ素材ゆえに硬い土質では打ち込めない場合もありえるのです。
まぁ硬い土質だったら抜けやすいって事は無いので、先に紹介した鍛造スチール系のペグと使い分ければ良いってことなんですが、土質がわからないキャンプ場に行く時は両方を持って行かないとならないわけです。
なので両方持って行くならチタンペグとの併用が、重量的な意味で好ましい。
ちなみにこのモンベルの大型アルミVペグは1本約83.4g、チタンペグ68.5gと合わせてもソリステ1本よりも約28g以上軽い計算。
現状ではこの組み合わせがどんな土質にも対応出来る、一番理想的な組み合わせだと思います。
(砂浜などではサンドペグを用意した方が良いと思います。)

とは言えペグを2倍の本数用意するとそれなりに荷物が増えゴチャゴチャするし、予算的にもけっこうな負担になってしまいます。
そこで自分が万能系としてお勧めしていたのがユニフレームのW字断面ステンレスペグ
ユニフレーム ステンレスペグ 6本セット 681534
ユニフレーム ステンレスペグ 6本セット 681534
抜けにくさは長さが短い(19cm)のでモンベルには劣りますがW字断面なので固定力はまぁまぁ高い。
そしてステンレス素材なのでチタン・鍛造鉄には強度で劣りますが、アルミ素材よりは強い。
要するにトータルで汎用性に富んでいる。
その上1本あたり実測で46.5gで、更に重ね置きが出来るので軽さ・収納性共にかなり優秀!
ついでに言うと価格も1本あたり275円(税込)とコスパも悪く無い。
かなり優秀なペグだと思います。

でも自分で推奨しておいてなんですが、これは最強とは言いにくい。
様々な環境下で色んな種類のペグに負けないけれど、悪条件下では一芸に秀でたペグには全然勝てない。
本当に硬い土質(岩だらけの河原やカチカチに凍った土)などでは刺さらないし、フワフワの土質で強風だと持ち堪えられないかもしれません。
言い方は悪いけど、いわゆる器用貧乏って感じです。

ほとんどのキャンプ場は何とかなりますが、どうにもならない場所もある。
それと大型タープだとやはりさすがに19cmでは心許ない。
真の最強ペグはないものか?

そんな思いから最近になって目を付けたのが長野に拠点を置くFutureFoxのペンギンペグでした。

FUTURE FOX ペンギンペグ 鉄製 ペグ テントペグ タープペグ 30cm 4本セット
FUTURE FOX ペンギンペグ 鉄製 ペグ テントペグ タープペグ 30cm 4本セット
素材は鍛造鉄なのでソリステなみの強度と打ち込みやすさを備えています。

更に構造がV字断面で30cmの長さなのでモンベルのアルミVペグ27並みの抜けにくさ。
鍛造スチール系の貫通力と、大型V字ペグのメリットを併せ持っているというわけです。

重さは実測で約204.9gですから、179.4gのソリステよりも重いのが欠点。

(写真は個体差による誤差を考慮して4本乗せて計測しています)
重さでは最重量クラスですが、しかしペグとしての機能を追求した結果と思えば我慢出来ないことはない程度の重さだと自分は感じました。
何より、どうせ車で移動のオートキャンプですから!(苦笑

定価は4本セットで1980円。
1本あたり約500円とは高額ですねぇ・・・
でもチタンペグと大型アルミVペグの2種類買うことを考えればまぁ諦めも付く価格ですかね?

ところが実際に使ってみると重大な欠点がありました。
このペグの形状は大昔のフランス軍木製ペグの形状を復刻したそうで、ある意味忠実にその古い木製ペグを模倣しているのです。
なのでロープのフックが片側にしかない構造もそのままなんです・・・

その上、V字が左右均等なV字ではなく片側が短い、そしてその短い方にフックが無い。
なのでうっかりロープを引っかけたりすると、ロープが外れやすい・・・
これペグとしては重大な欠点でしょっ!?
このペグのデザインは確かに格好良いと思います!
だけど機能が犠牲になっちゃダメでしょ・・・
あと、細かいことを言うととっても格好良いブランドロゴですが、ペグとして打ち込んだら地面に隠れますよ、この位置じゃ。

このメーカーは、デザイン重視過ぎて実用性を疎かにし過ぎな印象です。

まぁロープとフックの向きを考えながら打ち込めば使えないことはないけど、そんなこと考えてたらソリステみたいに無心でガンガン打ち込む良さがスポイルされてしまいます。
結局お勧めの万能ペグとは思えず、そのうちに失敗ペグとして追加しようと思っていたのです。

で、そのためにアマゾンを見てみたら・・・
あれ?
このブランドから新しいペグが追加されています。
FUTUREFOX キツツキペグ 30cm ペグ テント用 10本セット キャンプ V字ペグ タープ・テント
FUTUREFOX キツツキペグ 30cm ペグ テント用 10本セット キャンプ V字ペグ タープ・テント
メーカーもあれはやはり失敗作だったと思っていたようで、「前作のペンギンペグよりもフックの幅が広く、よりロープが外れにくい」と公式ホームページにも書かれています。

鍛造鉄のV字ペグという構造は変えていないので、基本的な特徴はほぼそのままです。
ただし幅が前作よりもだいぶ狭くなってしまったので抜けにくさはけっこう劣りそうです。

それでも円柱構造のネイルペグよりはかなりマシだと思います。

幅が狭くなった分、軽くなったようで実測で1本179.4g

(写真は個体差による誤差を考慮して4本乗せて計測しています)
偶然でしょうが、自分が所有するソリステと0.1g単位で全く同重量です。
まとめ買いにして価格も少し安くなった、10本3980円。
1本あたり約400円、ソリステと大差無いし許容範囲じゃないでしょうか?
自分の場合はアマゾンのカートに入れて数日放置していたのですが、いざ購入しようと思って見たら価格が下がっていた!
期間限定のタイムセールで10本3380円でした!?
(タイムセール前でも5%オフにはなっていました)
残念ながら2022.04.26までのタイムセールだったので、現在はそこまで安くありません。

実際に使ってみると、やはり良いペグです。
鍛造鉄らしい打ち込みやすさ・貫通力があります。
ただしネイル形状のような岩を砕いていくほどではないと感じます。
硬い岩に当たると先端が押し潰れていきそうです。

それと先行レビューではつや消し黒の格好良さを誉めている方を散見しますが、使っているとガリガリ剥げていきますよ。
ただしそれはソリステなども同様ですから、ペグという製品の性質と考えて諦めて下さい。

抜けにくさも同社のペンギンペグやモンベルの大型アルミVペグに比べると予想どおり劣りますが、素材の厚みがあるせいか思ったよりも健闘しています。
おかげで撤収が少し面倒に感じるかもしれません(苦笑
これなら柔らかい土質や、大型タープでも安心して使えます。
(さすがに砂浜などはサンドペグを使いましょう)
それとVペグの宿命ですが、ミゾに残る土が気になる人もいると思います。

そんなVペグ形状の良さは収納性にも表れます。
綺麗に重ね置き(スタッキング)出来るのも嬉しい。
エリッゼステーク28cmと同数10本ずつ並べてみると一目瞭然!

フック部が両方に付いたので、もちろんロープの外れやすさも改善されています。

ちゃんと箱に入って1本ずつプチプチ(エアパッキン)に包まれた梱包の丁寧さを誉めている人が先行レビューだと散見されますが、そんな梱包よりも収納袋を付けてくれた方が自分は嬉しいですね。

自分は100均のセリアで購入したペグ収納袋を使っています。

10本入れてもピッタリ綺麗にスタッキングされて収まっているのは、感動的ですらあります。

気になる欠点としては、黒塗色なので目立ちにくい=紛失しやすい。
ソリステも基本は黒のみですが、エリッゼステークのようにカラーバリエーションを増やして欲しいものです。
それとフック部の穴が小さいので、ペグ抜きを引っかけにくいから撤収時に面倒。
非力な女性はかなり苦労しそうです。

でもとりあえずは我慢の範疇かと思います。

ソリステ・エリステの打ち込みやすさや頑丈さ重さや価格もほぼ一緒、抜けやすいという欠点を改善したことによりどんな土質でも使える鍛造鉄Vペグ。

現状考えられる最強万能ペグだと思います。
他メーカーが模倣してもっと幅広の鍛造鉄Vペグを発売するか、いつか登場するかもしれない30cm大型チタンV字ペグが出るまでは、最強万能の座を守れるんじゃないかと思っています。
複数種類のペグ使い分けに疲れた方にお勧めします!
いちおう念のため言っておくと、さすがに砂浜などはサンドペグの方が良いと思います。
砂浜でキャンプする場合は事前に分かっているでしょうから、こんな重いペグは置いていってプラスティック製のサンドペグを100均等で用意した方が間違い有りません。
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