登山向けで安価な　SoomloomアルミVペグ

2023年12月22日2024年8月11日

自分は軽量なソロ向けテントなどには、軽量でけっこうな強度を有しているのに安価なペグとしてDACのJ-Stakeをずっとお薦めしてきた。

DACはテントの付属品としてJ-StakeSサイズを各テントメーカーへ卸しているので、基本的にはJ-StakeSは各テントメーカーがオプション品としてそれぞれ勝手に販売している。
なので販売しているメーカーによって実売価格もまちまちだが１本あたり概ね２００円前後と比較的に安価なところが多い。
このDACのJ-Stakeを具体的に紹介しているので、詳しくは別に読んでほしい→リンク

そんなDACよりも更に安価な製品を最近Amazonで見つけてしまった。
様々なキャンプ用品をそこそこ使えるクオリティの割にはとんでもなく安価に提供しているSoomloomのアルミVペグです。

Soomloom アルミVペグ
１本あたり約１２５円
１００均とほぼ変わらないような激安価格です。
先述したようにSoomloomはクオリティの高さの割に価格はかなり安いので非常にコスパの高い製品が多い。
このペグもかなり優秀なんじゃないかと予想したのです。
先ず素材がアルミとしては最高の強度を誇る、A7075超々ジュラルミンであること。
これだけで他の有象無象のアルミペグとは違うであろうと予想できます。
形状はJ-Stakeと同様のV字形状…
同様というよりヘッド部を含めほとんど同じように見えます。
中国メーカーにありがちな完全パクリですね。
逆を言えば元の製品の優秀さをパクったわけですから、コピー製品も優秀な場合が多い。
うぅ〜んこのペグも優秀っぽいなぁ〜　気になるなぁ〜カタログデータだけ見て空想しても、実際に使ってみないと本当のところは分かりません。
自分は、DACを含めアルミVペグは必要十分な数を持っているんですけどねぇ…
Vペグなんて大昔からありますから、今更意匠権もへったくれも無いので法律的には問題無いでしょう。
えぇいっ！　ポチっとな！！さて届いた商品と、手持ちのDACと比べてみると…

手前がSoomloom奥がDACですがやはり予想どおりほぼ同寸でほぼ同形状です。
（遠近法で遠くに置いたDACが少し小さく見えるかもしれませんが、現物にはそこまでの差はありません）

どちらも真っ平なV字ではなく、中央部がやや厚めな形状なのでノギスで測ってもどこで測るかで数値が変わるので完全に正確な数値を計測しにくいので、比較しての数値はここに表示しませんが0.1mmの差は無いようでほぼ同じ厚さです。

（向かって右の銀色のペグがSoomloom）
端は薄くしながら中央部をやや厚くして強度を上げているこの形状・数値がV字ペグのベストバランスでありDACのノウハウの結晶なのだろうと自分は想像しています。
そんなノウハウまで、プライドもへったくれも無く完コピするのがSoomloomのセコさであり凄さだと思います。

ちなみにDACは側面に少し凹んだ箇所がありますが、雪や砂地の時にはここにガイロープを結んでT字留するためですが、そこまではコピーしていません。
たぶん何故そうなっているのかSoomloomは知らないのだと思いますが、正直そこまでの使い方をするユーザーも滅多にいないので問題は無いでしょう。

素材はどちらもアルミニウム合金としては最高強度を誇る超々ジュラルミンなので非常に硬い。
（SoomloomはA7075、DACは独自配合のTH72Mなんで厳密には微妙に違います）
厚みもほぼ同じなのでほぼ同じ強度のはずですが、実際に使うとややDACの方が硬い印象です。
まだ実際の使用回数が少ないのでプラセーボのような気もします。

とにかく初見ではDACの方が強度があると感じました。
とは言え砂利混じりの河原などではDACでも歯が立たない時が多いし、限界ギリギリの状況で比べない限りは極端な差は無いように感じます。

重さは細引を付けたままで実測１本あたり11.6g
細引を外すと１本あたり11.3g

（写真は個体差による誤差を考慮して４本乗せて計測しています）
カタログ値は12gとなっていますが、ほぼ正確な数値ですね。
DACのJ-Stakeは10.9gですのでDACの方が0.4g軽い。
１０本まとめてやっと4gの差なんで、そこまで厳密に考えなくても良いかな？と自分は思います。

実物を比べても数値的な性能差はほとんど無いですね。
だったら安価なSoomloomの方が商品としては優位か。
と言いながら、自分にはやはりDACの方が良いかな？と思います。

何が良いかと言えば見た目です。表面加工などの仕上げはDACの方が良い印象。
DACのアルマイト仕上げに対し、Soomloomは梨地仕上げなので一概には比べにくいのですが、切削断面を見れば明らかにSoomloomの方が雑なのが見てとれます。
それにDACは色のバリエーションが豊富なので、テントとのカラーコーディネイトも出来るし、目立つ色を選べば紛失も防ぎやすい。
粗忽者の自分にとってはこの目立つ色ってスッゴク重要なんです！
せっかく数十円安くても、テン場に忘れてきたら意味がありません。
そこまで含めたコスパが自分の場合ではDACが勝ります。
これって数十円の価格差だからDACを選ぶわけで、MSRのグラウンドホグステイクのように数百円差だったらSoomloomを選びます。
そういう意味でやっぱりSoomloomもかなり優秀なペグなのは間違いありま間違いありません。

ほんのわずかな性能差は気にならず数十円でも安くしたくて尚且つ忘れない自信のある方はSoomloomを選ぶ方が良いでしょう。