先日、数十年ぶりの自転車キャンプに復活したという記事をアップしましたが、自転車キャンプ特にバイクパッキングに興味をもった方のためにもっと細かく具体的な紹介をしようと思います。
バイクパッキング登場以前の自転車キャンプツーリングというと、キャリア(荷台)にバッグを装着するスタイルが一般的でした。
こうしたキャリアにサイドバッグを取り付ける。
ORTLIEB(オルトリーブ) バックローラー シティ ブラック 40L(ペア) サイドバッグ 【並行輸入品】F5002
ただこうしたキャリアを自転車に取り付けるには、シッカリとしたビス留めが必須となります。
そりゃぁそうです、バッグに荷物を満載したら重量は数kgいや10kgを超えるかもしれません。
しっかりとした取り付けとなれば、ビス留めというのは当然の事でしょう。
そうしたビス留めのためのダボ穴がツーリングに適した自転車には用意されているのです。
しかしスポーツタイプの自転車というと運動性能を最優先するため、わざわざ重くなるキャリアを装着するような事は想定していません。
なのでダボ穴も空いていない=キャリアは装着できないのが一般的でした。
スポーツタイプの自転車というとロードバイクやマウンテンバイク(MTB)などですね。
でも楽しみ方の多様化に伴い、そうしたスポーツタイプの自転車でツーリングを楽しみたいという要望も増えてきて、それに応える形でバイクパッキングというスタイルが誕生したのです。
元々は、サスペンションなどが有ってキャリアが装着しにくいMTB向けに、このバイクパッキングは発生しました。
現在の日本では自由に走行できるダートが少ないせいもあり、スポーツタイプの自転車というとロードバイクというタイプの自転車が多く販売されています。
そのロードバイクは軽快に速く走るための自転車ですから、やはりダボ穴は付いていない製品が多く、ロードバイクでもこのバイクパッキングは極めて有効と言えましょう。
バイクパッキングはキャリアを使わずに、バッグを直接自転車に装着するスタイルです。
キャリアを使わないので、キャリア分の重量増を避けられる=走行性能を犠牲にしないで済むというメリットがあります。
専用のキャリアですと荷物を入れるのに適した形の大きなバッグを固定しやすいけれど、バイクパッキングだと自転車の形に合わせた小さなバッグにならざるを得ないというデメリットもあります。
キャリアを装着したツーリング向けの自転車でノンビリと着実に旅するのももちろん素晴らしいスタイルです。
でも荷物を厳選し軽い装備で、軽快に楽しく走りながら旅するのも素晴らしい!
どちらを選ぶかは利用者の自由です。
選択肢が増えたのは、とても喜ばしい事だと思います。
今回はバイクパッキングを選んだ人に向けての記事です。

キャリアを使わずにバッグを直接自転車に装着するスタイル自体は、以前からありました。
ただキャリアを使わずに固定するとなると、あまり大きくはない=小さな容量のバッグばかりだったのです。
例えば、自分も使っているオルトリーブのサドルバックLが、一昔前の大型サドルバッグの超定番で容量は2.7Lでした。

それが現在のバイクパッキングですと最大17Lもあります。

倍とかでは全然きかない、約6倍の容量です!
まぁ2.7Lでも案外詰め込めるもので、簡単な着替えと補給食や工具類も入ります。
なので泊まりがけのツーリングにも充分対応出来ていたわけです。
でもこれでキャンプにも行けるかと言えば、それは厳しいでしょう。
テントも寝袋も入りません。
それを様々な工夫で飛躍的に容量を増やせたからバイクパッキングは話題になったわけです。
ちなみにオルトリーブのサドルバックはアダプタをサドルの裏に付けて、バッグを装着します。

このアダプタの装着にはプラスドライバー=工具を必要とします。
ところが多くのバイクパッキングの大型サドルバッグはそうしたアダプタを使いません。
そう! 何も工具を必要としないのです!!
6倍以上の容量なのにアダプタも工具も必要としない。
これって凄いと思いません?
こうした手軽さもバイクパッキングの魅力です。
何故サドルバッグなのか?
それは出来る限り、自転車の運動性能を落とさないためだと思います。
これは実際に使ってみないと実感しにくいと思います。
荷物を満載した巨大なサドルバッグを装着してサドルに跨らず乗車せずに、自転車を押すと非常に不安になると思います。
ちょっと軽く左右に傾けただけでメチャクチャ振られるからです。
まぁそりゃそうでしょう。
17Lもの巨大サドルバッグに荷物を満載すれば5kg以上になるはず。
自分の自転車はガチの競技寄りではないコンフォートモデルですが、それでも8kg前後と軽いカーボンモデル。
そこに5kgくらいのバッグを着けたら・・・
自転車本体がいきなり6割以上も重量増となれば、そりゃぁバランスも崩れるか!?ところがサドルに跨り、ペダルを踏み出せば印象は一転することでしょう!
何もバッグを装着していない状態とあまり変わらないのです!?
その理由はおそらく、サドルバッグはサドルの根本=シートポストとサドルにのみベルト留めされているからだと思います。

すなわちかかる負荷はシートポストのみです。
自分達が自転車に乗る時は、ハンドルやペダルにもいくらか荷重がかかりますが、大部分はサドルすなわちシートポストに体重の大半はかかっているわけです。
わずか7〜10kgの自転車でも、体重40〜80kgくらいの体重の人間が乗ることを想定しているわけです。
その体重の大半を受け止めるように、サドル・シートポストは設計されているわけです。
そこに5kg余計に負荷がかかっても、約1割増では極端な影響は無いのかもしれません。
(加重のかかる方向が通常とは別のベクトルなので、全く影響が無いということも無いと思いますが)
これもバイクパッキングが流行している理由の1つです。じゃぁどこでも影響はほとんど無いかというと、そこまで現実は甘くない。
まず上り坂だと影響はあります。
登りは重力がもろに影響します。
同じ筋肉量ならば体重は軽ければ軽いほど、楽に登れるものです。
今の自分は筋肉は一切増えずに体重だけ5kg以上増えた計算になります。
そりゃぁペダルも重く感じます。
でもそれはバイクパッキングに限った話では無く、どんな積載方法でも重くなった重量分はしんどくなります。
むしろキャリア自体の重さが加わるわけですからバイクパッキングの方が重量的には有利です。
それに5kg程度では極端にキツイわけでもありません。
軽めの負荷をかけたトレーニングと思えば何と言う事もありません。
キャリアなどと比べると積載能力が低いバイクパッキングでは、それほど重い荷物を積載できません。
結果的にあまり重くならずに済むという副産物となるわけです。他に影響はというと、ダンシングと言って自転車を左右に振りながら勢いを付けて登るテクニックがあるのですが、サドルバッグが一緒に振られてしまいとてもやりにくい。
これは重心が高くなるバイクパッキングの明確な欠点です。
しかしコーナーでの倒しこみなどは、ほとんど影響を感じませんでした。
理屈としてはもっと悪影響を感じそうなものですが・・・
この辺りはもうしばらく、実走・考察を継続してみないと何とも言えません。
総じてバイクパッキングは、走行性能をあまり犠牲にしないというのは評判どおりのようです。
ただこのように高い走行性能は、しっかりとバッグが固定されているという前提が絶対です!
固定が緩くぐらついているような状態だと途端に走行性能が大きく低下します。
よほどペダリングの上手な方でないと、直進路でも僅かに左右に振られるのですがその度にバッグが左右に揺られそのせいで車体も左右に振られて元々の振られも更に増幅するという悪循環に陥ります。
だからシッカリした固定というのは安全性の面はもちろんですが、走行性能という面からも絶対条件なのです。
ですが、流行りにのっただけの安易な製品だとしっかりと固定できないサドルバッグがけっこう存在するのが現実です。
自分のサドルバッグもシートポストのベルクロベルト2本だけだとグラグラしてまともに使えたもんじゃありません。
サドルのヤグラにバッグのベルトを通してギュッと絞ると、別物のように安定します。

更にバッグのアジャストベルトをグッと絞る事によって、ようやく使い物になるのです。
こうしたベルトの設置位置や重量バランスや形状などなどは、膨大なトライ&エラーによって辿り着いたノウハウなんじゃないかと思います。
なので見た目は似ていてもメーカーによって使用感が大きく異なるのだと感じています。
バイクパッキングなら何処のメーカーでも一緒ではなく、価格が高くても評判の良いメーカーのものを選ばないと「安物買いの銭失い」に陥りやすいと思っています。
ではどうやって評判の良いメーカーを見つけるか?
自分はブルベ経験者の評判を主に参考にしました。
ブルベとはノーサポート・自己責任の長距離サイクリングイベントです。
短い距離のものでも200kmを13時間半! 最も長い距離だと1200kmを90時間以内に走りきらなければなりません!?
それだけの長時間ですからどこかしらで仮眠をとる人が多いのですが、基本ノーサポートなので寝具などは自分で用意しなければなりません。
(1200kmだと仮眠所の用意があるようです)
とにかく最低限の宿泊道具と万が一の故障などに対応するための工具などを自分で持ち運ばなければなりません。
それも出来る限り走行性能を落とすことなく!
そうした実践の中での評判の良いバッグを選べば、酷い製品にあたる事は無いでしょう。
ブルベ定番の元祖が先に紹介したオルトリーブのサドルバックでした。
ただこれはやはり微妙に容量が足りない。
その後に大容量バイクパッキングの元祖としてレベレイトデザインが登場。
もちろん他メーカーも日進月歩で開発を進めていますし、自転車のサイズやサドル・シートポストの形状などによる相性もあります。
だから上記3ブランドが絶対ではありませんし、3ブランド以外にもご自身の愛車に合うバッグはあると思いますが、それをご自身で探し出すのはけっこう困難だと思います。
なので中古でもかまわないからとにかく上記3ブランドを試して、どこが合ってどこが合わないかを見極めるのが早道だと思います。
実際に荷物を満載して数十km走って負荷をかけて実走しないと本当のところはわかりません。ちなみにここでは主にアピデュラを紹介していますが、自分はブラックバーンのサドルバッグも購入して試しています。
ブラックバーンはドライバッグと本体を分けられるので、ドライバッグに荷物を詰めてから自転車に付けっぱなしにしておいたサドルバッグに装着という手法が出来るので、前の晩から整理もしやすいしキャンプ撤収時などはかなり迅速だと思います。
しかし固定という観点ではブラックバーンはやや甘く、ベルトをかなりガッチリ閉めて装着したつもりでも走行中の微妙なグラグラ感が残る。
使い物にならないという程に酷いわけではありませんが、やや気になります。
アピデュラの方がしっかり固定されて違和感は少ないでしょう。
あとはデザインがブラックバーンは自転車用品によくあるレーシーな雰囲気で格好良い感じ。
対してアピデュラは上品というかセンスが良い、自転車用品には珍しくやや女性的な印象を受ける。
(現行品はややレーシーになって男性的に感じます)
この辺りは個人の感じ方というか好みですけどね。

購入した2020年はまだ現行モデルだったが、現在は廃盤になってしまった。
要するにこのブランドとしては、バイクパッキングはこれだけの大きさが標準と考えているのだろう。
ラージサイズとして30Lや40Lも有れば最高です!

そんなサンダルをちょと引っ掛けるのにちょうど良い。
こういう部分が実用的でよく出来ているなと感心する。

実際に使ってみるとフレームバッグは非常に使い勝手が悪い。
フレームの前三角部に取り付けるフレームバッグは、フレーム素材が重くなる事と運動性能的に意味は変わらない。
横風の影響を受けやすくなることくらいで、走行性能の影響が非常に少ない。
マスの集中化という観点からも、サドルバッグよりもフレームバッグの方が重い物を入れるには適している。
なのですが、マチが薄過ぎるので何でも入れるというわけにはいかない。
具体的には、クッカーなどを入れたいと思うのだが厚さ的に入らない。
それと、写真を見て分かるようにボトルが取りにくい。
自転車はこまめに水分補給をするのが理想的なので、通常は走行しながら水分補給をしているのですが、この状態では停まってからボトルを外さないと危険だ。いっそハンドル回りにボトルを移動させて、ボトルケージを外してもっと大きなフレームバッグに変えた方が良いかとも考えた。
*画像引用TokyoLifeでもそうなるとよりフレーム形状・サイズと合ったバッグでないとならないので、うまく適合するのか不安だ。
ちなみに現在所有のアピデュラとほぼ同形状のブラックバーンのフレームバッグも持っていたが、それはフレームとサイズが合わず装着が出来なかった。
海外通販で購入したのですが、事前にサイズ確認しておいたけれど、届いた現物を装着すると微妙に大きかったのです。
送料自己負担なら返品を受け付けるショップではありましたが、海外への送料を考えるとちょっと現実的ではない。
けっきょく二束三文で手放したが、そうしたリスクがあるので、あまりフレームバッグは買い換えたくないのが本音。多メーカーのフレームバッグを各サイズ揃えていて、現物合わせできる実店舗があれば嬉しいのだが、実際には大型店舗でもそれほど種類多く在庫していないのが現状です。
偶然に上手いことサイズが合った、このアピデュラのフレームバッグを多少の不満に目をつぶって使い続けるのが良さそうです。
とは言え良い点もある、このフレームバッグには左右両側にジッパーが付いている。
左右どちらからも中にアクセス出来るのかと思ったらそうではない。
荷物の出し入れは右側がメインで、左はメッシュポケットになっている。
鍵などの薄い物は左側に入れておくなど、荷物が仕分けられてこの方が便利に使える。
構造的にマチが大きく造りようがないのだから、フレームバッグに大きな荷物が入れられないのは仕方無い。
それでも出来る限り使い勝手が良いように工夫されているのは好感が持てる。
フレームバッグではまだ容量が不足しているので、エクスペディショントップチューブバッグ(1.0L)も購入してみた。

このトップチューブバッグは思ったよりも便利に感じている。
小容量なのは覚悟の上で購入したが頻繁に出し入れする物=コンパクトカメラや財布などが出し入れしやすい。
普段はサイクルジャージのバックポケットに入れていた物が目に付く所に収納出来るのはとても便利だ。
自分が使用しているサイズだと停車時にサドルから尻を外した時、股間に当たるのが嫌だという評判は聞いていた。実際に使ってみるとたしかに当たるのだが(苦笑)、苦痛という程ではないので我慢は出来る。
それを嫌ってもう1サイズ小さい0.5L版を使う人も見受けられるが、自分には小さすぎて使い勝手が悪い。
*画像引用TokyoLife
自分の所有するサドルバッグ・フレームバッグは廃盤になった古いシリーズだが、トップチューブバッグは現行のエクスペディションシリーズ。
防水性が高い生地を採用しているのはありがたいのだが、そのファスナーも止水ファスナーなので動きが硬い。
走りながらの開け閉めがやりにくい。
でも生地が硬めなので型崩れしないのが嬉しい。
なのでいっそファスナーは開けっ放しでも、中から物が飛び出したりしないのでそんな使い方をしている。
こうしてバッグ3つ、全部足しても21.5L、まだ容量は足りません。
先述したように1泊2日でバックパックなら45L以上と一般的には言われています。
最低でもあと23.5Lはないと容量不足です。
バイクパッキング的にこれ以上容量を増やそうと思うならフロントバッグの追加でしょう。
アピデュラからはハンドルバーバッグという商品が販売されていますが、両端をロールトップで閉める構造なので、留め具が邪魔になるだろうと思います。
*画像引用TokyoLife
ロールトップを多く回して閉めれば両端は短くなるのでハンドル幅の狭いロードバイクにも対応はしやすいと思うのですが・・・
アピデュラで最大容量のハンドルバーバッグですと14.5Lですが、それはほぼ真っ直ぐなハンドルのMTB用です。
9Lのバッグでもメーカーのサイトを見ると「ドロップハンドルの場合420mm以上必要」とあります。
自分のロードバイクは400mmのハンドル幅なんで、9Lでも無理なんです。
実際には420mmでも容量マックスの9L状態では装着厳しいと思います。
グラベルロードなどによく採用されているハの字状態に広がっているフレアハンドルでないと実用的じゃないですね。
ここまでアピデュラで揃えているのでデザインの統一感を優先してアピデュラで統一したい気持ちはありますが、どうしてもというわけではないのでフロントバッグは他ブランドも含めて要検討です。
と言うか大昔に使っていた他ブランド小容量のものは既に持っている。
それに場合によってはハンドルにはバッグ以外の別の物を装着するかもしれないし・・・
まだ検討の余地があるので、フロントバッグはしばらく保留にしようと思います。
とまぁこんな感じでサドルバッグ+フレームバッグ+トップチューブバッグのシステムとして、使ってみると便利は便利だがやはり容量不足は否めない。
そこで先行ブロガーから参考にしたのが、フロントフォークに大型ケージを付けてそこにドライバッグやテントを装着する方法です。
両フロントフォークにテントとや寝袋類を取り付ければ、ドライバッグ・金具を合わせて6kgくらいにはなっていただろう。
それだけの重さがフロントフォークに付くのだからハンドリングに影響が無いわけが無い。
実際、以前に試用した時は、雑にハンドルを切るとかなり振られる感覚だった。
意識的に気を付けて乗っている分には危険とまでは言わないが、ただ悪影響がハッキリと感じられるのは間違い無かった。
キャンプとなると結構な量・重さの荷物を身体に装着するわけですから、運動能力にはもちろん悪影響が出ます。
自分の場合は更に肩こりがします。
ついでに言うと夏だと、背中が蒸れます。
そうした悪影響が比較的少ないのではドイターの自転車向けラインだと思っています。
キャンプでお勧めはアルプス超えとネーミングされた「トランスアルパイン」です。
![[ドイター] サイクリングバックパック トランスアルパイン 24 メンズ ブラック 24L](https://m.media-amazon.com/images/I/41WnaNKRYFL._SL75_.jpg)
[ドイター] サイクリングバックパック トランスアルパイン 24 メンズ ブラック 24L
自分が所有しているのは、このシリーズの初代モデルです。

他メーカーの普通のディパックと背負い比べると、背負い心地がかなり良いです。
更に背中の蒸れも少し良い。
自分のモデルで容量25Lですので合計46.5Lと、夏ならけっこう容量的に余裕があります。
ですがバイクパッキングのように小容量のバッグをいくつも分散しちゃうと、実際には無駄が多いので冬だとちょっと容量不足を感じています。またシステムに変更が出たら、この記事は加筆修正するつもりなので、興味のある方はたまに読み返しに来て下さい。





