自分は元々はアウトドアワゴンに否定的でした。
理由はアウトドアワゴン自体が車に積むのに場所を取り過ぎるからです。
折り畳んでも下手なテントよりも大きいのですから、キャンプ道具としては大き過ぎると思うのです。
よほど車内の積載スペースに余裕がないと、道具を運ぶためのものなのにその道具を減らさないと持っていけないという矛盾!?
更に言えばアウトドアワゴンはけっこう重量があるので、省力化にどこまで繋がるのか疑問でした。
必需品でないのなら無理に購入しなくても良いのでは?というのが自分の考えでした。
必需品でないのなら無理に購入しなくても良いのでは?というのが自分の考えでした。
しかし、仕事で使う道具をコールマンのアウトドアワゴンで運ぶ知人を見て興味を持ち、無名メーカーのものを中古で購入。
使ってみたらこれが非常に素晴らしい!
少しくらいの段差でもものともせずに、大量の荷物をしかも落としたりせずに安定して運べるのです。
ならばとキャンプに使ってみたらこれまた便利!
荷物の多い我が家では毎回とはいきませんが、かなりの頻度でキャンプにも持って行くようになりました。
そして使用頻度が上がってくると欠点もいくつか感じてきました。
購入前から大きな問題点と思っていた、積載時に場所をとり過ぎる点です。
仕事の道具としての要素を含め非常に稼働率も高いので、よりコンパクトに収納出来るコールマンに買い替えを決意したわけです。
2つのアウトドアワゴンを比較しながら、アウトドアワゴンの選び方を検証してみようと思います。
先ず自分の購入したアウトドアワゴンの紹介。


最初に購入した無名メーカーのワゴンは本体にブランド名等は特に記載されていないので、正確なブランド・製品名は不明ですが、形状等からたぶん下記リンクの製品だと思われます。
OSJ キャリーカート
うぅ〜んやっぱり、全然知らないブランドですね。
そして、参考にAmazonのリンクを貼りましたが、マイナーチェンジされているようで自分のものとは相違点もいくつかあるようです。
そしてそのワゴンの使用経験を基に新たに選んだのは、一番メジャーなコールマンのアウトドアワゴン
おそらく一番売れているアウトドアワゴンだと思いますが、使い比べてみたらなるほど納得のとてもバランスの良い製品だと思います。
自分が購入したのはアルペンの限定モデルでグレーの色が特徴。


さてではこの2つのモデルを比べながら、アウトドアワゴンの選び方を検討してみましょう
先ずアウトドアワゴンにとって一番重要なのは、収納時=畳んだ時の大きさだと自分は感じました。


これは荷台の大きさ=容量に大きく依存すると思いがちですが、畳み方や車輪の大きさによっても大きく変わります。
たたみ方は2つに折り畳む方法と、真ん中に集める収束式の2つがあります。
最初の購入時は折りたたみ式の方がギミックが少なく耐久性は有りそうだし、収納時の大きさも深刻な差があると思わなかったのです・・・
下の写真2枚を見比べてわかるように置いた時の床面積は、折り畳み式の方が収束式よりも大きく場所を取ります。



購入時は、折り畳み式は底面積は広くともその分薄くなるので、その上に荷物を積めば最終的な積載量は変わらないだろうと思って折り畳み式を選んだのです。
しかし実際にはアウトドアワゴンはそれほど強度が無さそうなので、あまり重い荷物は置くのを躊躇ってしまう。
ならば逆に荷物の上に乗せれば良いかと言えば、アウトドアワゴンはそこそこ重量があるので、下に置く物をよく考えなければならない。
積載に色々と気をつかう代物だったのです。
自分の車は70VOXYの Trance-Xというグレードで荷台が棚状態になる少し変わったモデル。
諸々の状況を鑑みて、アウトドアワゴンはいつも下段に置いているのですが、折りたたみ式は意外と車輪も邪魔になり思うように積載の自由度が無かった。


それが収束式にしたら、一気にスペースが空いたわけです。


中型テント1つ分くらいのスペースが空いたわけです。
しみじみと買い替えて良かったと実感してしまいました。
ご自身の車=積載量や、荷物の積み方にもよりますが基本的には収束式の方が積載性はかなり優位だと思います。
ただし使用するために展開するのは、降りたたたみ式の方が圧倒的に簡単で手早いので絶対収束式と言いかねるのも本音です。
自分が’使っていた機種なんて、荷台部をただ広げてハンドルを伸ばせば展開終了、大袈裟でなく1秒あれば展開完了です。
それに対し収束式は上から被せてあるカバーのベルトを外しジッパーを下ろしカバーを外して、カバーから底板を抜いて、荷台を収束しているベルトを外して広げて底板を嵌めて、ハンドルを伸ばしてやっと完成、1分くらいはかかるでしょう。
もう比べるのが無意味なくらい圧倒的に折り畳み式の方が簡単で手早い。
キャンプ以外の日常生活でも、わずか1秒で使えるなら使おうという気にもなるでしょうが、1分間バタバタと組み立てるなら面倒になって使う気が失せません?
この後、折りたたみ式のワゴンは知人にあげたのですが、普段使い用に残しておいても良かったかなと少しだけ後悔しています。
積む車の積載量に余裕があるなら折り畳み式も捨てがたい魅力を有しています。
さて、収納時の大きさの次に大事なのがアウトドアワゴンにどれだけ荷物が積めるのか?収納容量です。
展開して荷台の大きさを比べてみましょう。


カタログスペックで比較すると、無名メーカーのワゴン容量は幅45x奥行き80x高さ25.5cmの90L、コールマンは幅42x奥行き88x高さ31cmで容量約115L
写真では布地が覆う面積でコールマンの方がだいぶ大きく見えますけれど、実用的には極端には変わりません。
一度により多くの荷物を運ぶには大きな荷台の方が有利ですが、上部に少しくらいはみ出しても構造的に問題は無いわけで、ちょっとくらいの差は使い方でどうにでもなる差な訳です。
下の写真はogawaのロッジシェルターを運んでいる時ですが、大きくはみ出しています。
でもこれで別に危ないとは特段感じていません。

でもこれで別に危ないとは特段感じていません。

心配だったらゴム紐でもかければ良いだけです。
(コールマンのアウトドアワゴンにはゴム紐が付属品として付いています)
(コールマンのアウトドアワゴンにはゴム紐が付属品として付いています)
それに1度で全ての荷物を運ばなければならないわけではありません。
いつも大量のキャンプ道具を持っていく自分でしたら、200Lの容量があったとしても一度に全ての荷物は積めないでしょう。
仮に全ての荷物が積めたとしたら、今度はとんでもなく重くなってワゴンを引くのに一苦労です。
ノルディスクのアルフェイム19.6やogawaのロッジシェルターなどの大きなテントを運んでいる自分の経験上、容量90L以上はないと辛いけれど130Lくらいまでであればどれも大差無いと思います。
「容量は大きければ大きいほど荷物運びの往復の回数が減らせて良い」なんて解説している人もいますが、容量が10L変わったからと言って往復回数が変わると思います?
こんな人は本当にアウトドアワゴン使っているのか疑わしく思ってしまいます。
小さ過ぎるのは確かに使いにくいのですが、ある程度以上の大きさ=容量があればあまり拘らなくても大丈夫だと思います。
ちなみに同様に最大積載重量にもあまり拘っても仕方ありません。
キャンプ道具は100Lくらいの量を目一杯に積んでもせいぜい3〜40kgくらいです。
ほとんどのアウトドアワゴンは80〜100kgくらいが最大積載重量です。
要するに最大まで重い物はスペース的に積めません。
お子さんを乗せている方をよく見かけますが、ほとんどのお子さんも最大重量には届かないでしょう。
と言うか多くのワゴンが、人を乗せるのは保証対象外かと思います。
ましてやほとんどのワゴンが中国製。
最大重量積んでも安全だとまさか本気で思わないでしょ?
そんな信用できるかどうかわからない数字に振り回されるのは無意味だし、だったら信頼出来る実績のブランドを優先した方が安心だと自分は思っています。
次に考えるべきはタイヤでしょうか?
タイヤは舗装路ならば転がり抵抗の関係で細いものの方が軽い力で動きます。
タイヤは舗装路ならば転がり抵抗の関係で細いものの方が軽い力で動きます。
動き始めは直径の小さな車輪の方が軽く、動き出した後は直径の大きな方が楽に動かせます。
しかしアウトドアワゴンは未舗装路で使うことも多いので、土や砂に埋まると大変なのである程度の太さもないと実用的ではありません。
また段差や不整地の凸凹を超えていくには直径の大きな車輪の方が有利です。
更にクロカン四駆のタイヤを連想させるファッション的要素も相まって、最近は無駄に大きく太いタイヤが流行のような気がします。
しかしタイヤは畳んだりできないので、収納時の事を考えるとあまり大きく太くない方が良いと自分は思っています。
下の写真を見ても、本体よりも車輪が大きくはみ出ていたら、収納時に苦労するのは目に見えていたとわかります。


自分の所有していた2台とも、それほど大きくも太くもないけれど、運用時に大きな苦労は無く使えています。


タイヤの大きさはこのくらいがバランスが良いのだろうと思います。
基本的には、ご自身のキャンプ道具の量と車の積載能力に見合う範囲で、収納時の大きさ、荷物の積載容量、タイヤの大きさ、この3つのバランスを考えながら選べば失敗は減らせると思います。
後は色などの外見の好み。
自分は仕事で使う事の方がメインなので目立たぬグレーを選んだのですが、これはとっても気に入っています。
基本の3要素以外も気が付く限り挙げてみましょう。
有用性が高いのは、タイヤのストッパー


キャンプ場内はけっこう緩い登り下りの土地が多いので、ストッパーが付いていればワゴンが動き出す事も無く安心です。
これはほぼほぼデメリットの無い機能なので、できる限り付いていて欲しい機能です。
次に気になるのがハンドル形状。
無名ブランドのワゴンはリング状ですがコールマンはT字の形状をしています。


たぶん手がかなり大きい人でしたら、大差無いかコールマンが良いと感じる人もいると思いますが、日本人の一般的な手の大きさならばリング状の方が持ちやくワゴンを引きやすいです。
T字状のコールマンですと、通常はこんな持ち方になると思いますが人差し指と中指の間が空き過ぎて握る力を込めにくい。
T字状のコールマンですと、通常はこんな持ち方になると思いますが人差し指と中指の間が空き過ぎて握る力を込めにくい。
更に言うなら小指が余り気味で、これまた力が込めにくい。


ちなみに人差し指と中指の2本に薬指と小指の2本に分けて握ると、更に握りにくく力も入れにくくなると思います。
このハンドル形状だけはコールマンの致命的欠陥だと思っています。
特に登り坂の時にこのハンドルが持ちやすいかどうかが顕著に差を感じられます。
出来ればリング状のものを選びたい。
ちなみにコールマンはハンドルから手を離しても、地面に着かない構造。


(特に雨の日とか)ハンドルが汚れないのはありがたいし、地面までしゃがまずにハンドルが拾えるのは地味にありがたい。
こんな所もあれば助かる機能です。
ほとんどの機種が備えている機能だと思いますが、ハンドル支柱部分が伸縮出来てかつ、本体にロック出来るのは最低限必要な機能だと感じます。


自分が購入した2機種とも布部分が取り外せないのですが、取り外せた方が洗いやすいので外せれば外せる形式の方が良いと思います。
ただ一般的にはそんなに頻繁に洗うようなものでもありませんし、フレームに付いたままでも洗おうと思えば洗うことはできるので、あまり重要視する程では無いように思います。
オプションとして専用の天板を置いてローテーブルにするような製品も見かけます。
テーブルは大きな道具なだけに兼用したい気持ちはよくわかりますし、専用の天板だと折り畳んでコンパクトに収納できそうで魅力的に見えます。
ただ自分は腰痛持ちなのでハイスタイルに拘っていて、そうした使い方に興味がありません。
それにローテーブルとして使うにしても、テーブル下に足を伸ばせないのであまり使い勝手は良くないように思います。
それにローテーブルとして使うにしても、テーブル下に足を伸ばせないのであまり使い勝手は良くないように思います。
他にも雨が降ったと時などにかけるカバーなどもたまに見かけますが、そんなのは100均のビニールシートで十分です。
テーブル兼カバーならばまだ意義はあると思います。
価格分の価値があるのかよく検討した方が良いだろうと思います。
考慮するべき機能はこのくらいで、これ以上の機能はほとんどの場合に意味がありません。
無名ブランドのワゴンには小物入れが色々と備わっていますが、自分は一度も使った事がありません。




これらポケットに入るような小さな物を、車とサイトの移動時にわざわざこんなポケットに入れるのって無駄な行動ですよね。
まぁ恐らくはテーブル代わりに使う場合に小物入れとして使うというのが名目だと思いますが、実用性が高いとはとても思えません。
使う使わないは人によるかもしれませんが、大多数の人にとってはただのデザイン上のアクセントに過ぎないと思います。
できる限り無駄な機能は省いてシンプルにした方がトラブルが少なくなりますし、コスト低下にも繋がります。
そういう意味でもコールマンのアウトドアワゴンは本当に完成度が高い製品だと改めて感じます。
ちなみに自分が購入したコールマンのアウトドアワゴンにはマイナーチェンジされた型もあります。
自分が感じている数少ない欠点=ハンドル形状がリング状に改善されていたり、布部分がメッシュになって外せるようになっていたりと細かな部分の改善がしっかりなされている。
更にウッドロールテーブル化するためのキットも発売されています。
こういう細かいところまでキッチリ作り込んでくるあたりが本当にコールマンは流石ですよね。
自分の場合は仕事で使うのが最大の目的なので、目立たないグレーカラーであることが大切でしたし、布が外れることはそれほど重要視しておらず、ウッドテーブルも必要ならスノコとかで自作すれば良いかな?と思っているので、候補にはなりませんでした。
この新型の最大の特徴はタイヤを取り外すことが出来るので、荷台部をそのまま車に積む事が出来る様になる事です。

でもワゴン本体+中に入れるキャンプ道具と考えるとかなりの重量になり、それを車に積むのってかなりの重さになるんですよね…
特にキャンプ場に着いて最初にワゴンに積んでサイトまで持って行きたい道具ってたぶんテント類だという人が多いのでは?
自分のように大型テントだとかなりの苦労が予想できるのですが…
自分のように大型テントだとかなりの苦労が予想できるのですが…
更に、車に積載する際の順番とかもけっこう制約されますよね…
実は自分がアルペンでオリジナルカラーのアウトドアワゴンを購入した少し前にこの製品は発表されたばかりで、先ずデメリットばかりを予想してしまい、当時はまだ定価販売しかなく高額だったせいもあり、あまり興味が湧かなかったんです。
でも荷台部を畳まなくて良いってことは、その分の省スペース化には繋がるでしょうね。
そして流行りの太くて大きなタイヤも取り外す事が出来るなら、空いたスペースへ別々に積載出来るわけで、自分がこだわる収納時の大きさという観点からは優秀な製品かもしれないと最近は考えています。
なんて最近は考え直しているので、今だったらもう少し検討していたかも?
とは言えタイヤ取り外しのギミックなどは故障などの原因にも繋がりやすいので、耐久性などの観点から今はまだお勧めできる製品かは判断しにくいです。
あと2〜3年経って評判が出揃ってから判断すべきかな?と思っています。
長々と検証してきましたが、これらの記事が皆さんの選択の一助になれば幸いです。
