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軽量優先のMSR ステイクハンマー

先日は打撃力を求めて重いハンマー=石頭ハンマーを紹介しましたが、今日は逆です。
軽いペグハンマーを紹介します。
基本的にハンマーにおいて打撃力はヘッドの重さで決まります。
もちろん重くし過ぎると、操作性が悪くなって使いにくくなるのであまり重過ぎるのは良いことではありませんが、とにかくある程度の重さは必要なのです。
でもとにかく軽ければ軽いほど良いという、人達もいます。
自動車などに頼らず自力で高地を踏破する登山愛好家達です。
もっとも、多くの登山者はわざわざ重いハンマーなど持たずに、「ペグ打ちなんてそこら辺の石で打てば良い」と考える人達がとても多いのが実情です。
でも石で無理矢理たたけばペグが痛みやすいのでそれを嫌う方や、極端な軽量化に拘らない方などは比較的軽いのならば、やはりペグハンマーも持って行きたいと思う方もいるのです。
あるいは自転車キャンパーのように、極端に重くなければ効率の良い道具は持って行きたいという層もいるわけです。
実際に自分がそうした自転車キャンプでそう考えているのです。
自動車ほど移動距離に融通が効くわけではないのでキャンプ場ではない場所で野営をする事も多く、そうなるとどうしても河原での野営が多く、河原だと非常に硬い地面のケースが多いのです。
そうなると少しくらい重くてもペグハンマーは有れば便利な道具なんです。
とは言えやっぱりできる限り軽い方が良いわけです。
しかしペグハンマーとしての機能=ペグ打ち能力は必要最低限おさえてないと意味が無い。
先にも述べていますが、ペグを打つための打撃力は基本的には重さですから。
ただあくまで基本ですから、それ以外の要素もあります。
例えば柄の長さですとか、ヘッドの構造やバランスなども関係してきます。
そうした要素を突き詰めて作られたのがMSRのステイクハンマー
MSRはアメリカの登山用品メーカーで、昔から独創的なアイディアに溢れ性能が良くデザイン性も高い非常に評価の高いブランドです。
このハンマーもメチャクチャ格好良いデザインですよね。
そしてMSRらしく性能も素晴らしい!
先ずはこのハンマーにとって一番重要な重さ

実測で321.5g

ペグハンマーのスタンダードとも言えるスノーピークのペグハンマーは実測で667g

すなわちMSRのステイクハンマーと比べて半分以下の重量。
なのに実際にペグを打つと、半分以下の打撃力なんて事は無い。
大雑把な自分のフィーリングですが1〜2割減ってくらいの感触かな?
何故大幅な軽量化が為されてるのに影響はそこまでではないのか?
先ずは打撃力に影響が無い部分の軽量化。
見てのとおり柄の部分は中空構造のアルミ金属。
それでも強度に全く不安はありません。
だけど必要以上の軽量化は狙わず、スノーピークとほぼ同じようなサイズ感で遠心力も維持しています。
あとはヘッドの形状を工夫してできる限り打撃面に重量が集中した重量配分といったところでしょうか?
打撃面も変に小型化を目指さず、けっこう広いのでペグが打ちやすい。
こうしてペグを打つための機能には出来る限り影響が出ないような構造になっているわけです。
では、ペグハンマーとしてもう1つの機能=ペグ抜きはどうでしょう?
形状としては釘抜きのような形で、スノーピークの穴や紐に引っ掛けやすいフック形状とはかなり違う。

キャンプではソリッドステークに代表される鍛造スチールペグが一番広く使われていると思いますが、MSRステイクハンマーの主戦場である登山だと一番広く使われているのは同社のグラウンドホグステイクでしょう。

MSR アウトドア グラウンドホグ ステイク 単品 【日本正規品】 37054
そのグラウンドホグステイクをペグ抜きの場所に当ててみると
ピッタリ合います!
グラウンドホグステイクに限定すれば、スノーピークよりも抜きやすい形状です!

まぁどのメーカーもペグ抜きは自社のペグが抜きやすいように作っていますが、グラウンドホグステイク愛用者の多い登山業界ではこれも大きなメリットでしょう。

このようにまぁまぁペグが打ちやすく、ペグも抜きやすいとなればそりゃぁ人気も出ます。

ただし価格は高めです。

MSR アウトドア テントアクセサリー ステイクハンマー 【日本正規品】 37777
ステイクハンマーが登場したのは2016年
当時は登山用のペグハンマーは他に見あたら無かったが現在は他にもいくつかあります。

ムラコ CARAJAS ペグハンマー

一見するとハンマーとは思えないかなり特殊な形状ですが、重さはわずか236gとMSRを圧倒しています。
ただMSRはソリステなどの鍛造鉄製ペグも打ち込めますが、ムラコはほぼ無理という評判です。
とは言え自分のように河原で野営とかを考えずに、本来の目的である登山で使うアルミVペグY字ペグでしたら普通に使えるという評判なので、登山用としては問題は無いでしょう。
軽量化も素晴らしいですが、この真っ直ぐな棒形状は収納性もかなり優秀でしょうから、登山に限定すれば現在一番優秀なペグハンマーじゃ無いかと予想しています。
ムラコは独自の開発コンセプトの製品が多く、これはかなり意欲的な製品だと思います。

河原の硬い地面に使いたいと考えたので、自分はMSRを選んだのですが…

軽さに拘るのならこちら、デザートウォーカーのテントハンマー
Desert Walker テントハンマー キャンプハンマー 軽量 3.9オンス 多機能高強度TC4チタン合金ハンマー ,収納袋付き
素材にチタンを使って重量は驚きの110g!?
この軽さは本当に驚異的です。
でもそのせいかレビューを見るとペグ打ちが容易とは言い難いようですし、耐久性も低いような感じです。
正直これじゃちょっとなぁ〜という気がします。
このブランドは自分は知りませんでしたが、ちょっと調べるとヘリノックスのコピー品を今までは製造販売していたようです。
珍しくオリジナルの製品を企画してみたけれどまだまだ物作りのノウハウが不足していた、という感じでしょうか?

ウルトラライトいう言葉に惹かれる人向けかなと思います。

これはもしかしたらMSRよりも昔から有ったのかもしれませんが、アマゾンで見つけた武田コーポレーションの安物

武田コーポレーション 【ハンマー・テント・ペグ】 ブラック 11×4×31cm ペグハンマー PGH21-4BK

360gだそうで、MSRよりも約40g重いが、そのくらいなら許容範囲だと思います。
形状が自分の所有する、ちょっと前のキャプテンスタッグによく似ているのが気になる。
これは実測で434.5gなんで別物だと思うが、実はこの形状は他のブランドでもいくつか散見される。
有名どころだとテントで有名なローベンス

[ ローベンス ] Robens ペグハンマー テントアクセサリー アウトドア マルチパーパス ハンマー 690177 レッド Tent Accessories キャンプ アウトドア用品 [並行輸入品]

360gとの事なので、武田コーポレーションとOEM元は同じかな?
このローベンスは実物を見たことあるんですけど、キャプテンスタッグとそっくりだなと思ったことを覚えています。
たぶんキャプテンスタッグの製品を基に素材等を変えて軽量化を図ったんじゃないかと想像しています。
自分の使用感ですが、430gのキャプテンスタッグで320gのMSRとあまり打ち心地は変わりません。
だとしたらそこから70g軽量化している武田コーポレーションは1〜2割減じゃないかと思うんです。
すなわち、MSRの方がペグは打ち込みやすいと思われます。
でも価格を考えたら、1/3以下なんですから十分検討には値するんじゃないでしょうか?

最近はMSRの安価なコピー品もアマゾン等でよく見かけるようになりましたが、意匠権的にこれはアウトだと自分は思っているのでここでは紹介を避けておきます。
軽量化優先のペグハンマーをMSR中心に紹介してみました。
この記事が、皆さんの参考になれば幸いです。

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