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情熱迸るチラックスガーデン

岩手県の陸前高田で開催されている「ツール・ド・三陸」という自転車イベントに、自分は毎年参加している。
開催前から陸前高田入りして、スノーピーク陸前高田でキャンプも堪能した。
自転車イベントを終えてまっすぐ帰るかというと、そうではない。
岩手から一気に首都圏まで帰るのはなかなかに辛く、途中にワンクッション入れた方が楽なので、もう1泊くらいキャンプをしようという算段だ。
となると岩手県から南下してすぐお隣の宮城県よりは福島県くらいが、位置的にちょうど良い。
過去にもそうやってフォレストパークあだたら天神浜オートキャンプ場グランケット桑折を利用している。
どのキャンプ場も特色があり、面白かった。
また同じキャンプ場でも良いが、利用したことの無いキャンプ場を開拓するのも良いだろうと今回も利用したことの無いキャンプ場を選んでみた。
どこにしようかと思案していたら、妻が「なんか広くて綺麗で面白そうなキャンプ場がある」と教えてくれたのが、ここチラックスガーデンだ。

場所は福島県郡山市、自動車でのアクセスだと磐越自動車道の磐梯熱海ICを降りて7km、車だと10分くらいだろうか。
2022年10月に新設されたキャンプ場なので、我が家の古いカーナビだと検索されなかったが、GoogleMap等を使えば問題無く辿り着けるだろう。
磐梯熱海ICから来て、キャンプ場近くになると道路右側に茶色のに白抜き文字で「キャンプ場」と書かれたノボリが見えるので分かりやすい。

英語表記で「ChillaxGarden」とかだと判別しにくいだろうから、分かりやすい良いノボリだと感心した。
キャンプ場入り口にしっかり名前を冠した看板があるから、これまた分かりやすい。

そのまま道なりに進むと管理棟。

この管理棟には番犬が繋がれていて吠えたててくるので、小さな子供がいるようなグループは少し気をつけた方が良さそうだ。
この管理棟で利用料の清算、支払いは現金のみ。

このキャンプ場の料金システムは、区画の広さなどに関係無く利用人数で料金が決まる。
大サイトだと22x15mもの広大な区画がある一方で、小サイトだと18x7mとけっこう広さに差がある。
画像参照公式サイト
しかし大サイトでも小サイトでも区画利用料のような価格は設定されておらず、あくまで利用人数に応じた料金しか請求されない。
すなわちソロ利用で大サイトを利用しても、4人のファミリーで小サイトを利用しても1人当たりの利用料は変わらないのだ!?
区画利用料がかからないのなら、1人当たりの利用料金が高額なのか?と思いがちだが、その利用料金がこれまた格安!
宿泊利用、ドッグラン付きサイトを除く全てのサイトで大人1人当たり平日1500円、土日祝2000円!?
(ドッグラン付きサイトは平日1500円、土日祝2000円)
これだけ安いと普通は駐車料金とか取られるのが普通だが、ここは駐車料金もかからない。
シンプルに本当に人数分の利用料のみ!!
自分達は平日利用だったので、20x15mの大サイトを夫婦2人で利用して1泊2日わずか3000円。
あまりの安さに理解できなかったし、そもそも2人でこんな広大なサイトを利用して良いのか分からずに問い合わせしてしまったほどです。

普通のキャンプ場だと区画に入りきらない大きなテント・タープを利用したい人はフリーサイトを選びがちですが、ここは大サイトで22x10m以上あるので、市販されているほとんどのテントが区画サイトで利用できるでしょう。
そもそも小サイトでも18x7mもあるのですから、本当にそういう悩みからは解放されます。
ちなみにフリーサイトは利用者の人数制限をするそうなので、小区画以下のギュギュウに詰め込まれる心配もありません。
夏休みの土日や連休などの混雑しそうな日だと、利用人数に応じた区画を推奨されるのかもしれませんが、平日の空いた日なら何の制限も無く広大なサイトを選ばせてもらえると思います。

そんなわけで自分達が選んだのは20x15mの大サイト!

地元神奈川のキャンプ場だったら、4つ、いや6つくらいの区画が詰め込まれていてもおかしくないくらいの広さです。

おかげで大型テントのNordiskのReisa6に、同社タープのKari Diamond 10を設営して、車を停めても余裕の広々空間です。

まぁ陸前高田で利用したスノーピークキャンプフィールドも似たような広さだったので、感覚がバグってしまいます(苦笑

以前はあやめ園として運営されていたそうで、水捌けが良いとは言えなさそうだがドロドロのヌチャヌチャと言う程酷いわけでは無い。
雨が降ると場所によってはぬかるみが出来そうな感じだが、ほとんどの場所は十分に許容範囲だろう。
ペグを打ち込むにはちょうど良い硬さだ。
フカフカの芝生サイトのように柔らかくは無いが、多少の風が吹いても抜けたりするリスクが無くちょうど良い感じだ。
全体に開けすぎておらず、大きな木があり風と人目を遮り、鬱蒼とし過ぎず開放感も感じられるちょうど良い塩梅だと思う。
このキャンプ場の開発者はかなりキャンプ慣れした、本当のキャンプ好きなんだろうと感じる。
虫は全体に多めに感じられるので、虫が苦手な人にはやや厳しいかもしれない。
ただ豊かな自然を楽しむためには、仕方ない範囲だと思う。

ついでなので、区画以外の施設も紹介しておきましょう。
先ずは炊事場。

簡易的な小屋の中にシンクが1つのみ。

キャンプ場全体だと炊事場が2箇所あるようで、もう1つの炊事場は見ていないのですが、どちらにしても区画数に対して蛇口が足りて無いのは間違い無いでしょう。
そしてその蛇口から出る水は浄水場で濾過された水ではありません。
煮沸してからの飲用が推奨されています。

検査済みの井戸水との事で、自分は全く気にならないのですが、妻は「このままでは飲めないんだ〜」と心配していました。
この辺りは感覚の違いで仕方ないですね。
自分一人なら気にせず生水で飲んで、腹も下さない自信があります。
と言うか井戸水だったらかなり美味いだろうな〜と、ちょっと飲んでみたのはここだけの話し(苦笑
思ったとおり、柔らかい美味しい水でした。
もちろんお腹は下していません。
簡易的な小屋の割にはかなり清掃が行き届いていて、シンク内は綺麗だし。
洗剤やスポンジも備え付けられています。
ただ、この清潔さを維持するために、利用者にも協力が求められているので、しっかりルールを守りましょう!

じゃぁ水回りは全般的にイマイチなのかと言うかむしろ逆!
この炊事場以外は驚くほど最新設備です。
トイレとシャワールーム。

こちらは見た目からしてかなりしっかりした設備です。
土足禁止のトイレのドアを開けると…

便座が自動で開きます!
炊事場からこんな最新の電動自動トイレは想像できなかったので、思わず叫んでしまったくらいです。
もちろんウォシュレットです。
そして自分は見ていませんが、感心するのは女性トイレ。
生理用ナプキンが常備されていたそうです。
「ここまで配慮されたキャンプ場は初めて!!」と妻が感心していました。

シャワールームも最新です。

ドライヤーも備え付けられているし、

シャワーやボディソープも完備されています。

よくあるカーテンのみの間仕切りでは無く、完全に脱衣場と分けられているので着替えが濡れるような事もありません。

シャワーは利用料が500円かかりますが、何回利用しても同一料金だそうです。

ただ、トイレもシャワーも男女1つずつなので、やはり混雑時は待たされる覚悟が必要です。
向かいには簡易トイレが男女1つずつありますが、それでも足りなくなる可能性は高いですよね…

これからの設備拡充に期待したい気持ちもありますが、水回りはどうしてもお金がかかる。
そうなると利用料の値上げをしないと無理なのも容易に想像がつきます。
このキャンプ場が、今後どういう方向に発展していくのか難しいところでしょう…

さて、自分のキャンプレポートに戻りましょう。
設営を終えて少し休んだら、すぐに夕飯の準備を始めます。
朝に陸前高田を出発し、途中の宮城県登米で昼食・買い出しをして来たので、チェックインが15時過ぎとだいぶ遅かったのです。
今回は1泊のみ、それも移動途中のキャンプですから簡単に済ませます。
冷凍の稲庭うどんに

これまた冷凍の天ぷらのみのシンプルメニュー!

いや本当は天ぷらくらいは冷凍食品ではなくスーパーの惣菜を買おうと思ったのですが、買い出しに寄った登米のイオンは昼前の11時頃でなんと天ぷらが1つも無いっ!?
惣菜コーナーの一角に「天ぷら」の看板は表示されていたので、時間によっては販売しているんだと思うんですけど…
まぁそんな次第で仕方なく冷凍食品の天ぷらだったわけです。
でもまぁ簡単お手軽で、その上保冷剤代わりにもなる。
やっぱり冷凍食品は優秀ですよ。
味も良いし、夏のキャンプに冷凍麺はかなりお勧めです。

食後はしばしマッタリ
星も綺麗に見えています。

やっぱり空気が澄んでいますね。
明日に備えて今日は早く眠りにつきましょう…

一夜明け、いよいよツールド三陸をメインイベントにした今回の旅も最終日!
我が家のキャンプでの朝食は基本的にはホトサンドと決めているが、今日は超手抜きでパンを軽く焼くのみで何の工夫も無し。

宮城県の登米で購入したパン類ですが、パッケージが可愛らしいシライシパンの製品を中心に買い求めてみました。

自分の居住区とはまた違ったメーカーや素材と出会えるのもキャンプの楽しさ。
今回は時間的余裕が無かったので、宮城県で購入したけれどきっと福島ならではのパンもあるのでしょうね。’
そんな発見の楽しみはまた次回!

朝食を終えるといよいよ撤収作業!!
でもまぁそんなに焦らなくても良いかなと…

このキャンプ場のチェックアウトは11時までと余裕があります。
テントやタープが夜露で少し湿っているので、完全に乾くまでもう少し時間もかかりそうでし。

昨日のチェックインが15時を回っていたせいもあり、何も考えずに設営したのでただの偶然なんですが車とポリエステル幕のテントは日陰に、乾きにくいTC素材のタープのみ日向に設営していたので、理想的な配置になっていたのです。

あまり暑くもなくノンビリ撤収作業を終えた9時半頃には全てが完全乾燥!!
暑くなる前に早く撤収してサッサと帰りたいと言っていた妻も上機嫌です。

最後に管理人さんと少しお話しをしましたが、この広大なキャンプ場の管理運営を基本的にお一人でなされているそうです。
まぁそうですよね。
人を雇おうにも、あの利用料金では人件費なんてとても無理ですよね。
自分が利用した日は自分達夫婦以外はフリーサイトにソロ利用がもう1人だけだったようで、要するにわずか4500円の収入…
そう考えると、色々と利用マナーの協力を利用者に求めるのは当然だと思います。

個人運営のキャンプ場としてはかなり大健闘されていますが、一人でこの広大なキャンプ場を完璧に管理するのは無理があります。
それでもあれほど綺麗に維持されているのは、本当に奇跡的だと思います。
管理人さんのキャンプへの情熱無くして、このキャンプ場は成り立たないのは間違いありません。
綺麗に濾過された水道や、豊富なトイレなどを望み過ぎると今の絶妙なバランスが崩れてしまうような気がします。

秋には紅葉、春には桜がとっても美しいそうなので、機会があれば是非また訪れたいと思います。
どうかご無理をなさらず、末長く運営を続けられることを願っています。

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