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強風時・軟弱地質に有効な抜けにくいペグ!

皆さんにとって、キャンプ当日で一番嫌な気象現象は何でしょうか?
雨と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、自分は強風が一番嫌いというか怖いと感じます。
実際にテント・タープが飛ばされた、あるいは飛ばされかけた経験のある方なら、同意していただけるんじゃないでしょうか?

強風時の恐怖は、雨とはまた違った本能的な恐怖だと感じます。
耐風性能の高いテントというアプローチもありますが、今日はペグを考察したいと思います。

色々なキャンプ情報サイトを見ると、風とか関係無ければ一般的にお勧めされているペグはソリッドステークに代表される鍛造系スチールペグではないでしょうか?

スノーピーク(snow peak) ペグ ソリッドステーク 20 R-102
スノーピーク が開発した鍛造スチールのペグがソリッドステーク、略してソリステ。
円柱形のヘッド形状なので、ハンマーで叩く際に叩きやすく滑りづらい。
これにより力一杯叩きやすく、そしてその打撃力がペグに伝わっていくのです。
更にペグ本体が強靭な鍛鉄で作られているので、その打撃力を受けても折れたり曲がったりしない。
そのおかげで、地中で岩などに当たっても打ち砕いて突き進むのです。
その打ち込みやすさは強風に対しても有効です。
抜けにくくするためにはしっかり地中深くまで打ち込む必要があり、その打ち込む能力が鍛造系スチールペグは秀でているわけです。
なのである程度の長さを有した鍛造系スチールペグは風に強いと言っても間違いではありません。
ただし、それは土質が標準よりも硬いという条件下での話しです。
円柱状の形状は土中に潜り込みやすい特性ですが、同時に抜けやすい特性も併せ持つわけです。
それでもある程度硬い=締まった土質でしたら土とペグとの抵抗力が勝りそうそう抜けることはないのですが、ふかふかに柔らかい土質ですと簡単に抜けてしまうことがあるのです。
そうした軟弱な地質は芝生のサイトなどでたまに見かけます。

そうした柔らかい土質への対策として40cmや50cmの長いペグを勧める方もいますが、自分の経験では土質が途中で変わらない限り長いペグを使っても抜けやすいのは変わりません。
途中から硬い地質に到達すればそこから固定力が上がり抜けにくくなるのですが、硬い地質層の数cmで持ち堪えてるだけなんで、やはり強風が吹いたら抜けやすい傾向にはあります。

なので長いペグを使うよりは保持力(固定力)の強いペグを使った方が抜けにくさは向上します。
抜けにくい=地中で抵抗のある構造が保持力に繫がります。
それはV字断面あるいはY字・X字断面が抵抗力のある構造です。
構造的にはV字よりもY字X字断面の方が抵抗力があります。
そんなY字断面を螺旋状にして更に抜けにくさを向上したペグもあります。
MSR社のサイクロンステイクがその元祖です。

MSR サイクロン ステイク 37627 【日本正規品】
MSR サイクロン ステイク 37627 【日本正規品】
ただこのペグは打ち込むのも引き抜くのもコツが必要抜くのにちょっと、いやかなり苦労するかもしれません。
大きく硬い石混じりだとコツも何も無く打ち込むことが不可能な場合も多いです。
更に土が詰まりやすいのでメンテナンスが面倒でもあります。
軽量なアルミ素材を使っているのであまり重くはありませんが、収納時に重ねることも出来ませんからコンパクトに持ち運べません
そしてかなりの高価格
手軽にお勧めするのには躊躇われる商品です。
抜けにくさと軽量以外の全ての特性がデメリットになる覚悟ができる人向けの商品です。
登山のように軽量性が何ものよりも一番大切な場合は抜けにくいペグとしてこれらを選ぶのもありでしょう。
しかし一般的なキャンパーには、スパイラル形状はあまり候補に挙げにくいと思います。
ちなみに、このスパイラルステイクの模倣品もいくつもありますが、アルミの強度が劣るので打ち込み時や引き抜き時に破損が多く更に使いにくくなっているのが現状のようです。
下の画像はとあるキャンプ場で見かけたのですが、何故途中で折ったままで廃棄されたのか、想像するとなんとなくわかりますよね…

皆さんはこうしたマナーの悪い行動をとらないように、自分で使いこなせる道具なのかどうかをよく考えてください。
自分は使いこなしが容易な道具を勧めていこうと思います。

抵抗力はすなわち土中での摩擦=設置面積ですから、長さと幅広さなどで性能アップを狙った方が現実的だと思います。
もしテントの付属品がプラペグでしたら、これは意外と悪くないかもしれません。

上の画像のプラペグは同梱されているハンマーを見てもわかるように、かなりの安価なテントに付属された安物ですがT字断面構造ですから、構造的にはY字ペグと同等の抜けにくさがあります。
その上、プラスティックの厚みもありますから、地中に打ち込んだ際の抵抗力は薄いアルミ素材よりも上なんです。
長さが20cm以上あるし幅も3cm以上あるので、30cmクラスの鍛造系スチールペグよりは遙かに抜けにくいペグです。
こんなプラペグが付属品でしたら安易に捨ててしまわずに一度試してみて下さい。
こうした抜けにくいプラペグの最高峰がサンドペグとして100均にもあります。

深さ数十cm砂ばかりだとわかりきっている砂浜ならば、こうした長くて幅広で返しまで付いたサンドペグが一番向いているのです。
安価なプラペグ侮り難しです!

だけどいくら柔らかい土質のキャンプ場でも、砂浜のようにずっと深さ何十cmも柔らかい土ばかりかどうかは実際に打ってみないとわかりません。
所々は硬い土質の場合もあり、そんな時はプラペグだと打ちにくい事もあるでしょう。
金属製のハンマーでガンガン打ち付けるとペグが割れることもあり得ます。
(プラペグにはゴムハンマーを使いましょう)
いくら抜けにくくても、最後まで打ち込めなかったら意味がありませんよね?
プラペグは軟弱地質には有効でも、硬めの土質には不向きです、すなわち必ずしも強風対策になるとは限らない
そうなるとやはりペグ自体の硬さもある程度は欲しいところです。
金属製なら大丈夫かと言えば必ずしもそうでもありません。
フカフカな雪や砂でも使えるように考えられた金属製のペグもあります。
これまた登山用品メーカーMSRのブリザードステイクです。

エムエスアール(MSR) アウトドア テントアクセサリー ブリザード ステイク (Blizzard Tent Stakes) 【日本正規品】 37810
エムエスアール(MSR) アウトドア テントアクセサリー ブリザード ステイク (Blizzard Tent Stakes) 【日本正規品】 37810
これらの製品は長さ30cm以上、V字断面に似たU字断面で幅も3.5cm以上の形状で、スパイラルステイクに次ぐ抜けにくさを誇ります。
しかしスパイラルステイクと同様に、1本千円以上とたいへん高額です。
自分も新雪用に同様の模倣品を所有していますが、ロープを引っかけたくらいで簡単に曲がってしまったのです。

TRIWONDER ペグ U型 アルミ合金 軽量 ステーク ビーチ キャンプ 雪 バックパック旅行 ハイキング用 (レッド - U字ペグ - 31CM)
TRIWONDER ペグ U型 アルミ合金 軽量 ステーク ビーチ キャンプ 雪 バックパック旅行 ハイキング用 (レッド – U字ペグ – 31CM)
もちろん元祖のMSRでしたら同じアルミ素材でももっと硬いようですが、やや曲がりやすいという評判を時々聞きます。
(MSRはアルミ合金の中でも最強硬度を誇るA7075=超々ジュラルミンを使っています)
それもそのはず、雪用のペグの本来の使い方は真ん中あたりにロープを通して横に寝かせその上から砂や雪をかけて埋めて使う事を想定して作っているので、そこまで強打は必要無いのです。
だったら強度よりも軽量性を優先して作るでしょう・・・
要するに普通のペグとして使うにはちょっと不向きなわけです。
以前にノルディスクの純正スチールVペグは軟弱な地質や強風時に有効という話しをしましたが、そのノルディスク純正スチールVペグも「簡単に曲がってしまうほど弱い」更に「重い」と言った欠点もあります。
せめてガイロープを引っかけたくらいでは曲がらない程度の強度が無いと、けっきょくロープが外れてしまったりして用を為しません。
抜けにくい形状最低限の強度そこそこの価格、そんな条件を考慮して自分がまず目をつけたのはモンベルのアルミVペグ27です!

このモンベルのアルミVペグ27は、先ほど述べたノルディスクとほぼ同寸の長さ・幅を有したV字断面なので抜けにくさはほぼ互角です。

厳密には幅24mmと少し広く、更に厚みもあるので、モンベルの方が少し抜けにくいと思われます。

そして素材としては柔らかいはずのアルミではありますが、流石そこは登山用品メーカーのモンベル!
(モンベルもMSR同様に、アルミ合金の中でも最強硬度を誇るA7075=超々ジュラルミンを使っているようです)純正ノルディスクスチールとは次元の違う硬度があります。
同じ登山用具のMSRのブリザードステイクと比べても、モンベルの方が厚いアルミ材を使っているので堅牢性ではやや優っていると思われます。
ちょっとガイロープを引っ掛けたくらいでは曲がったりしません!
そして軽さは実測で1本辺り83.4g

(写真は個体差による誤差を考慮して4本乗せて計測しています)
ノルディスクスチールVペグは実測で1本107.8g
モンベルは軽いアルミ素材なのでもっと軽いかと思いきや、強度を持たせるために分厚く作っているので、思った程は軽く無かったというのが本音ですが、まぁ2割近く軽いわけです。
同等の保持力を有しながら強度や軽さを向上させた完全上位互換と言えましょう!
実用的な硬さを保ったペグの中では、抜けにくさは先に紹介したサイクロンステイクに次ぐトップクラスだと思います。
それでいて1本あたり439円(税込み)と、まともなペグとしては標準的な価格
ただ使ってみるとやっぱりアルミ素材の強度的な不安は拭えないのも本音。
鍛造ペグのように岩を割って刺さるまでは期待しませんが、砂利混じりの硬い河原でもちょっと苦戦するので、実際に使ってみるとちょっと微妙に感じています。
もっともそんな刺さりにくく硬い地質ならば、鍛造スチールペグが簡単に抜けることも無いのでこのペグを無理に使う必要性は無くなります。
なので鍛造系スチールペグを既に所有している方なら買い足して、土質に合わせて使い分けければ良いわけです。

あるいは鍛造系スチールペグの重さを改善した、チタン合金を素材にしたペグと組み合わせては如何でしょうか?

Soomloom ペグ チタン製 固定ロープ付き テント用 タープ用20㎝ 4本/6本/8本セット (20cm/4本セット)
同サイズのソリステの半分以下です!
このチタンペグ68.5gとモンベルのアルミVペグ83.4gを合わせて151.9g、ソリステ1本よりも約28g以上軽い計算。
現状ではこの組み合わせがどんな土質にも対応出来る、一番理想的な組み合わせだと思います。
(新雪や砂浜などでは専用のペグを用意した方が良いと思います。)
とは言えペグを2倍の本数用意するとそれなりに荷物が増えゴチャゴチャして、あれこれ考えるのは面倒だという人もいるでしょう。
複数のペグを所持し土質に合わせてペグを使い分ける人にはお勧め出来ますが、これだけで全ての土質に対応させようと考える人には不向きかなと思います。
それと1本390円+税とそこそこ高額なので、硬い土質用のペグも別に揃えなければならないと考えると経済的負担も大きいと思うのが一般的なではないでしょうか?
もう少し汎用性を備えたペグはないかなと思って次にたどり着いたのがこちら!
ユニフレームのW字断面ステンレスペグ

一般的にピンペグよりはV字断面ペグ、更にVペグよりもY字断面・X字断面のペグの方が抜けにくいと言われています。
でもY・XペグだとVペグのように重ねる事(スタッキング)が出来ないので、携行性に劣るのです。
そこでユニフレームが考え出したのがV字断面の溝にもう1本溝を加えたようなW字断面!

これによりVペグよりも一層の抜けにくさを向上させたのです。
そして重ねてコンパクトに持ち運びも可能!

W字断面で抵抗を増やした分は短くしても大丈夫という判断なのか?
長さはノルディスクやモンベルよりも短い実測19cm

幅は実測で22mm

数値として比較できませんが、自分で使ってみて抜き比べると地質にもよりますがモンベル等には劣りますが、ソリステなどの鍛造系スチールペグには優ります。
そして素材がステンレスに加えてW字断面も手伝って剛性がかなり向上しています。
ソリステ・エリステのような鍛造系スチールペグに比べるとさすがに劣りますが、山岳向けアルミVペグなどと比べてかなり優ります。
ユニフレームはコンクリ(岩でないところがご愛嬌)をも突き刺さると喧伝しています。
短さと、素材の硬さも手伝って薄めに作られているのでステンレスですが意外と軽量に仕上がっています。
1本あたり実測で46.5g

(写真は個体差による誤差を考慮して4本乗せて計測しています)
これは特筆物ではないでしょうか!?
抜けにくさはモンベル・ノルディスクにやや劣りますが、一般のペグよりはかなり優位。
そして頑丈さや軽量性では大きく優位。
更に付け加えるとユニフレームは1本あたり275円(税込)とコスパもモンベルよりもやや優位。

ユニフレーム ステンレスペグ 6本セット 681534
ユニフレーム ステンレスペグ 6本セット 681534
よほど硬い岩とか、何の苦も無くスルリとペグが抜けるような極端過ぎる土質でない限り、このペグが役立たずになるシチュエーションは考えにくいです。
タープや大型テントでなければ、このペグだけで8〜9割りのキャンプ場は問題無く設営出来ます。
数少ない欠点としては、抜けにくいペグという事は、もちろん撤収時にも抜けにくい=面倒臭い。
更に言うならペグの溝に土も詰まりやすい
とは言えそこそこ軽くて携行性良くてそこそこ安い、本当にもの凄いトータルバランスに秀でたペグだと思います。
とは言え、このペグがこの記事の主眼である、強風時・軟弱地質で一番抜けにくいペグでないのは先に述べたとおりです。
あともう10cm長いタイプが50円アップくらいでラインナップされていたらベストだったんですけどねぇ・・・
そしてとっても硬い土質だと歯が立たないシチュエーションもごく稀に有りえると思います。
とっても抜けにくいペグだけど、硬い土質にも負けない本当の意味での万能ペグはないものか?
一見すると矛盾するようなそんな命題に合致しそうなペグに最近出会いました。
長野に本拠地を置くFutureFoxのキツツキペグです→このペグに出会うまでの紆余曲折

FUTUREFOX キツツキペグ 30cm ペグ テント用 10本セット キャンプ V字ペグ タープ・テント
FUTUREFOX キツツキペグ 30cm ペグ テント用 10本セット キャンプ V字ペグ タープ・テント
このペグを一言で表現すれば、鍛造鉄で作ったVペグです。
鍛造鉄ですから、貫通力や強度ではソリッドステークなどと大差無いでしょう。
ただしソリステのような岩を砕いていくほどではないと感じます。
硬い岩に当たると先端が押し潰れていきそうです。
そして30cmもの長さを有したV字断面ペグですからモンベルのアルミVペグ27に近い保持力がありそうです。
幅が狭いので残念ながらアルミVペグ27には劣ると思いますが、ユニフレームのW字ステンレスペグよりは上だと感じました。
これならかなり柔らかい土質や、大型タープでも安心して使えます。
重さは実測で1本179.4g。
偶然でしょうが、自分が所有するソリステ30cmと0.1g単位で全く同重量です。
価格は10本3980円、1本あたり約400円って事はソリステと大差ありません。
ユニフレームのW字ステンレスペグと比べると、重さや価格では劣りますがペグとしての能力は大きく上回ります。
Vペグ形状の良さは収納性にも表れます。
綺麗に重ね置き(スタッキング)出来るのも嬉しい。
自分は100均のセリアで購入したペグ収納袋を使っていますが
10本入れてもピッタリ綺麗にスタッキングされて収まっているのは、感動的ですらあります。
気になる欠点としては、黒塗色なので目立ちにくい=紛失しやすい
ソリステも基本は黒のみですが、エリッゼステークのようにカラーバリエーションを増やして欲しいものです。
それとフック部の穴が小さいので、ペグ抜きを引っかけにくいから撤収時に面倒。
非力な女性はかなり苦労しそうです。
それとVペグの宿命ですが、ミゾに残る土が気になる人もいると思います。
でもとりあえずはどれも我慢の範疇かと思います。
ソリステ・エリステの打ち込みやすさや頑丈さ重さや価格もほぼ一緒、抜けやすいという欠点を改善したことによりどんな土質でも使える鍛造鉄Vペグ。
チタンペグとは違うベクトルでの上位互換、現状考えられる最強万能ペグだと思います。
他メーカーが模倣してもっと幅広の鍛造鉄Vペグを発売するか、いつか登場するかもしれない30cm大型チタンV字ペグが出るまでは、最強万能の座を守れるんじゃないかと思っています。
抜けにくいペグのお勧めをまとめてみましょう。
ソリステタイプの鍛造系スチールペグやチタンペグと併用するならモンベルのアルミVペグ
価格や軽量性をも考慮に入れたトータルバランスならば、ユニフレームのW字ステンレスペグ
重さに目を潰れるならFutureFoxのキツツキペグ
とりあえず風に強いペグとしてはこの3種が現状でのお勧めとなります。
ただし、軟弱地質限定ならば安価なプラペグでも対応可能
ご自身の嗜好をよく考えてお選び下さい。
それと最後に付け加えておくと、抜けにくくなるペグの打ち込み方というテクニックも存在します。
Wペグやクロス打ちと呼ばれる方法です。
詳しくはこちら→リンクをご参照下さい。
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